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獣の仕業のしわざ

劇団獣の仕業のブログです。 日々の思うこと、 稽古場日誌など。

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藤長由佳退団のお知らせ(2017.03.20)

お世話になっております。獣の仕業の立夏です。

この度、劇団員の藤長由佳が退団することとなりました。
これまで藤長にご声援・ご指導くださった皆様には心より御礼申し上げます。

獣の仕業は次回公演に向けて現在鋭意準備を始めております。
これからも精進してまいります。

今後とも、獣の仕業を何卒よろしくお願いいたします。

獣の仕業代表 立夏 拝
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【出演情報】盗聴客演中野皓作 10/26 一人芝居上演のお知らせ【独彩式】〜冬に咲く花〜


獣初客演の中野皓作一人芝居。明日、上演されます。

 獣の仕業第十一回公演「盗聴」に登板予定の中野皓作(人体色彩画廊I'NN)の一人芝居が上演されます。

 明日、10/26 20:00から。
 場所は江古田「兎亭」です。

 人体色彩画廊I'NN主宰の一人芝居は、客席数20席、1ステージ限りのプレミアステージでございます。コンパクトな空間でとりおこなわれるのは、多分演者と観客の接戦です。
 「独彩式」という形式での一人芝居は今回二回目とのこと。中野さんの芝居はおなじみ…という方も、今回の獣の仕業登板で初めて彼の名前をご覧になった方にもオススメです。



ご予約&お問い合わせ
sorairoinn☆gmail.com(☆を@に変換してご連絡くださいませ)
※本公演に関するお問い合わせは獣の仕業ではなく、上記のご連絡先までお願い致します。

詳細
【独彩式】〜冬に咲く花〜
人体色彩画廊I'NNの中野皓作が送る、独演イベント。過去の一人芝居演目とも、I'NN本公演とも違う、濃厚過ぎるほど濃厚な中野皓作の世界をお楽しみください。

場所・カフェ&レンタルスペース【兎亭】
(西武池袋線江古田駅下車徒歩10分)
東京都練馬区旭丘1丁目46

日時・10/26(水) 20:00~
※夜カフェ時間のため、入場は18:30~開始ですが、舞台設営をしております。ご注意下さい。
料金・2000円(1ドリンク付き)

○あらすじ
男の部屋から恋人が去った。
広くなった部屋には鉢植えがひとつ置かれていた。

男は鉢植えを育てた。
男は鉢植えを捨てた。

やがて、鉢植えには青い花が咲いた。
しかし、鉢植えはどこにもなかった。

恋人のいない寂しさを忘れるために鉢植えを育てる男と、恋人そのものを忘れようとする男の話。


※備考
  • 上演時間は50分を予定しております。
  • 上演中、アクリル絵の具を使った演出効果が御座いますが、お客様に飛散することは御座いませんのでご安心ください。
  • 客席数に限りがございます。ご来場を予定される方は早めのご予約をおすすめいたします。



ふと、雨

ふと

雨なんか降っていて、それが窓を叩くから。

「どうして自分は役者をやっているんだろう」と思った。

迷いがあるわけじゃない。
だけど、役者ってものは、自分の中ではすでに特別でそして変わらないものになっていることに改めて気付いたんです。どうなっても続けていくんだろう、とか。どうすれば続けていけるんだろう、とか。ある意味、いえ、もちろん、という言葉の方がしっくり来ますが、役者を続けるために仕事を変えようと、具体的にまで考えている自分が昔からいます。

誰に頼まれているわけでないのに舞台に立って、お客さんを呼んで、観てもらって、誰に頼まれているわけでもないのに、また次の舞台に、役に会っていく。

自分は、何かあるんじゃないかという欺瞞を持っていました。
音楽でも文学でも美術でも、なにかしらの唯一の才能のようなものを信じていた時期があったわけです。しかし、それは、どれも中途半端だったりして、絶対音感も持てず、それだけで音楽をあきらめたり、そうすることに慣れていったような。

演劇は、たとえ才能がなくてもできる。才能があってもできる。
やるか、やらないか。始めるか、続けるか、やめるか。

それだけの純粋さを感じている。
そして恐らく、自分の場合、一度やめてしまったらもう二度と「役者」だとは言えないような気がする。そうすると、いよいよ「趣味」になってしまう。

俺はそんなものを求めてきたわけじゃない。
演劇は何かの手段なんかじゃない。
役者は表現者である以前に人間だ。
舞台は舞台じゃなくて、ただの空間だ。

生き方でも、やることでも、何が優れているわけじゃない。

優れているもの、劣っているもの、そんなもの、この世には本来そんなものたちはない。
ただ人間ひとり命ひとつで、それが二人から生まれてきただけ。

完璧なものはない。すべて整合されて理由があるものなんて、どこにもないんじゃないかと思う。


小林にはなにがあるんだろう。

ただ笑う。ただ悲しむ。ただ怒る。ただ、喜ぶ。それを100%。
そんなものが演劇を構成しているわけではない。
動きがかっこいいのがいいんじゃない。
声がかっこいいのがいいんじゃない。
台詞が、役が、掛け合いがかっこいいのがいいんじゃない。
美しくなろうとしたらそんなに醜いことはないんだ。
そんな実生活でも手に入れられるものあればいいわけじゃない。
変わっているのがおもしろいんじゃない。

私は、もっと人間になりたい。
もっと人間らしくありたい。
人間であって、獣であって、ただ生きているその人になりたい会いたい。

愛は美しいの?友達は大切なの?大人は正しいの?人間は生き物なの?声はきこえるの?言葉は真実なの?雨は、静かな雨はないの?まぶしくない太陽はないの?夜は暗いの?月は優しい?

なにがあるの。この世界には。

あなたがいる。わたしがいる。あの人がいる。おまえが、いる。


わかりません。
たまに、本番前に逃げ出したくなることがあるんです。
こわい。そう思うことがあります。自分のせいでその人が生まれ損なってしまうんじゃないかと、その命ひとつがどれだけ大切なのか私は知っているから。生まれなければ損なうこともない、けれど、お客さん、あなたのために生まれるこの人に会って欲しい。

まるで、私は医者であなたがたは母のように。必ずすくいだしてみせる。取り出してみせる。
必ず会って、巣立つ姿まで見て、ばいばいを。ありがとうを。最後まで看ていてくれて、育ててくれて見守っていてくれてありがとうございました。
何度も何度も繰り返しましょう。出逢いましたね。


「ヴェニスの商人」稽古開始後より 小林龍二

「空騒ぎ」上演後記

こんにちは。小林です。

獣の仕業 第八回公演「空騒ぎ」、おかげさまをもちまして、無事に終演いたしました。
お忙しい中、またお足元の悪い中、ご来場くださいました皆様、本当に、本当に、ありがとうございました!
また、ご来場いただけなくてもその旨、ご連絡をしてくださった皆様、ご検討いただいた皆様も、ありがとうございました。

今回、上演後記ということで、のっぺりほわほわと書いてまいります。
獣の仕業は、今までとりわけ悲劇を扱ってきた劇団です。
それは、立夏の中でそう決めていたという訳ではないと思うのですが、そのすべてが悲劇に分類されるもの、いわんや、ただ「暗い」だったのかも知れません。

2008年秋の第一回「群集と怪獣と選ばれなかった人生の為の歌」
これは、なくなっていく自分の知る街と壊れてしまった友情を探しにいく、そんな物語、ラストが必ずしも幸福かと問われても答えられない、瓦礫に埋まった小さな世界に小さな花が咲く、そんな印象を私は持っています。

2009年初夏の第二回「女は鎖、男は愛を潰す」
これは私が書いて演出した作品ではありますが、やはり悲劇に分類されるのでしょう。
男に支えられる「女」が、金という俗物に寄り「女」というジェンダーをなくして腐って溶ける。
女の母は、新しい子を宿して、女は母の栄養になって「私はあなたのために生まれてきたのかもしれない」そう言って目を潰されます。・・・なんちゅう話だろうか(笑)
他人がいる自分と世間の中にいる自分と、生きる覚悟と自立と。当時の自分の、曖昧な立場でも考えたのでしょうか。

2010年秋の第三回「雷魚、青街灯、暗闇坂、あるいはうしなわれたものたち」
これは獣史上、最恐の悪夢です。暗い坂へ転がり落ちて青い光でさえ小さくなっていく。家族、親友という最も近しく狭い世界で起きる屈折した愛と憎しみと、愛、愛、愛が螺旋する物語。何が現実なのか誰の現実なのか。殺した親友が魚になってよみがえって、妹に会いに来る。
私も正直まだよく分かっていません。この作品は、これだけで、起きていることだけが真実の物語なのだろう、と。とにもかくにも、悲劇というより、悪夢です。

2011年夏の第四回「飛龍伝」
これはご存じ、つかこうへいの既成脚本に取り組みました。
脚本は2003年ヴァージョンで、セリフはそのままに獣の特異な動きや立夏の演出によって、つかこうへい劇団のポップさはほぼすべてなくして、暗く、閉め切った部屋に西日が差しこむような、世界の中、そう、それは部屋のような場所でしょう。その狭小な部屋、のような場所で、全共闘と機動隊という社会の中にある二人が、愛をぶつけ合う、罵倒ですらすべて愛の言葉。誰よりも強く、何よりも大きい愛で、山崎一平は美智子を警棒で殴り殺します。愛した妻を自らで殺したことで狂った山崎は、正気に戻ったかのように、美智子に会い、死にます。…まあ喜劇ではないでしょう。

ふわあ、長くなってきましたね。次でいったん締めましょう。
2012年春(2012.03.10~03.11)第五回「せかいでいちばんきれいなものに」
震災から1年後に上演した話。「彼」を探す物語。「彼」はなくなってしまった、壊れてしまった場所へ向かった。彼がどこにいったのか、その足跡を、ただ断片的に映す。彼にすがる女、彼に抱かれる女、彼を包む女、彼を診た女、そして彼を探す女。誰も皆、「彼」を知り、彼を寄る辺にする。しかし、彼の寄る辺は?春が来た桜の樹の下、彼は見つけられる。ただ、弔い眠る。

と、ここまで書いてきました。
このあとも、第六回「オセロ」に番外「助ける」、第七回「群集~(再演)」というように、やってきました。ポンっと思うと、もしかしたらだんだん明るくなってきたような気がします。
前向き、と言いますか。しかしそれは「希望がある」であって、確実性をもった「幸せ」ではありませんでした。

ここで、話を一気に戻します。
「空騒ぎ」は喜劇でした。ですがしかし、「ここ、悲劇でしょ」というところがありました。
クロハが嘆くところ、トビトと紅葉のシーン。今でしたら、トビトの「さようなら」はすべて、いわゆる死亡フラグです。しかし、そうはならなかった。それは飽くまでこの物語が喜劇であったからです。
しかしそんな中、コンラッドとデイジーだけが、最終的な場面で喜劇の様相を呈していなかったのは、おそらく立夏の意思があったのではないかと思います。400年前には、あのシーンは勧善懲悪的な「悪い奴が捕まった!よかったー!」という風になっていたのかも知れません。立夏は、その、今ある脚本において、人間がどうなるかということを考えて自然そうなったのかも知れません。
私は聞いていないので、真実は分かりません、が。

コインの裏表のように、喜劇と悲劇は背中合わせのもの、そのようなことを言っていました。
「空騒ぎ」は喜劇です。ただ、しかしそこには人ひとり、役者ひとり、それが立っているだけです。
「獣の仕業」らしい喜劇になっていたなら幸いです。
そしてまた、皆様の心の中に、少しでもほっこりと残り、コインが回って明滅するように、何かの折りに思い出していただけるとしたら、一同幸せに思います。

獣の仕業、次回は11月1日~3日、「ヴェニスの商人」を上演します。
また劇場にてお会いできることを楽しみにしております。


改めまして、誠に、ありがとうございました。


拝 小林龍二

Twitter即興小説”深夜特急”「ホーフィンチ」

立夏です。

Twitterで深夜24:00から25:00の間に即興小説を連続Tweetするひとりぼっち企画「深夜特急」なるものをしているのですが先日そちらをまた行いましたのでブログでもお知らせします。

即興小説”深夜特急”第三弾「ホーフィンチ」

ですが今回はひとりぼっちではありません。
saltyrock主宰の伊織夏生さんとの合作です。
二日間にわたって行い、前編を私が、後編を伊織さんが書いています。
順番をじゃんけんで決めたことと、「前編と後編を違う視点で書く」と決めた以外はノープラン。
私が勝手に心の中で「童話」を書くぞと心に決めていましたが、前日まで伊織さんには秘密にしておりました。
伊織さんの脚本はいつも童話のようなあたたかさに満ちていて、テーマは私なりの伊織さんリスペクトです。
普段の作風が違う二人の合作です。どのような童話になっているのでしょうか?

さて。ここからは余談です。
ワタクシ「合作」と言うものに心底憧れておりましてそれだけでも十分にご飯が食べられるのですがしかも伊織さんとと言うことで気合も気負いも十分でございました。

良く「本当に即興で書いているのですか?」と聞かれるのですが、
はい、即興です。番号を間違えたり致命的な誤字脱字にすぐに気づいた場合を除いては削除して書き直してもおりません。
といいつつ、実は当日の23:40くらいからはPCの前に準備してメモ帳で書いておりますが・・・
(と言うのも自分は自他共に認める誤字脱字大魔王でして獣の仕業の脚本は酷い間違えで溢れております…)
なので急いで書くと判読不可能な状態になる恐れがあるため少し余裕を持ってのスタートをさせていただいております。
と言ってもゆっくり打つだけのことでほとんど推敲の余地は無く、50Tweet以上の長編になってくると前後のツジツマを併せるためにTLを遡っているうちにあれよあれよと時間が経過して行くので焦りとの戦いです。

その代わり、ゆっくり腰を落ち着かせて書くときより自分のパターンで逆に書けない良さがあったりですとか、いつもの思考パターンでは出てこないワードがぱっと出てきたり、個人的な楽しみとしてもいつも刺激的な体験をしています。

また「何が何でも、書き始めたものを最後まで放り投げずに書き上げる」と言う部分についてはこれを始めてからかなり鍛えられてきたなと思う次第です。
Twitterと言う公開されている媒体でしかも事前に「今から書きます!」と宣言して書いているので、「続かないのでやめます」って・わけには行かない状況ですからね・・・。

腹筋や背筋のように、「ものをかく筋肉」と言うのも、あるんですね、もしかしたら。