忍者ブログ

獣の仕業のしわざ

劇団獣の仕業のブログです。 日々の思うこと、 稽古場日誌など。

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。


「門」会場物販情報

獣の仕業 別役実「門」の上演が日も回っていよいよ本日と明日(5/20,21)となりましたのでここで物販のお知らせです。
 門の会場で下記の物販を取り扱っております。
 現時点ではすべて会場のみで購入可能なものですので、お越しになった際にはぜひお手にとって御覧ください。
 
 それではラインナップを紹介いたします。
 

上演DVD 各¥2,000

 本番の様子をすべて収録+副音声全編コメンタリー付きです。
 劇場でご覧になった公演をいつでもご自宅でご鑑賞いただけます。コメンタリーは作品解説や稽古の裏話など多岐に渡っており、どことなく獣の面々と鑑賞会のようなゆるいムードです。

 第十一回公演「盗聴」[The Play] も間に合いました!!


 
  • 第八回公演「空騒ぎ」
  • 第九回公演「ヴェニスの商人」
  • 第十回公演「瓦礫のソフィー」
  • 第十一回公演「盗聴」[The Play] NEW!!

上演台本・戯曲 各¥500

 前回本公演である「盗聴」もお買い求めいただけます。
 
  • 第五回公演「せかいでいちばんきれいなものに」上演台本
  • 第七回公演「群集と怪獣と選ばれなかった人生の為の歌」(再演版)上演台本
  • 第八回公演「空騒ぎ」上演台本
  • 第九回公演「ヴェニスの商人」上演台本
  • 第十回公演「瓦礫のソフィー」戯曲
  • 第十一回公演「盗聴」[The Play]上演台本 NEW!!

缶バッヂ 小サイズ¥100、中サイズ¥300

 物販の中で最もお安いものですのでお気軽に…
 ラインナップは、公式マスコット「けものちゃん」、非公式マスコット「こばぬん」、けものちゃんとこばぬんが両方描かれているものの3種類です。
  • けものちゃん(黒・小)¥100(現在欠品中です。すみません…!)
  • こばぬん(白・小)¥100 (あります!)
  • けものちゃん+こばぬん(青・中)¥300(あります!)


 
 観劇が終わった後も作品をお楽しみいただきたく作成しました。どれもオススメです。
 「今後はこんな物販があったら…」などのご意見も随時募集中です。今回の公演には間に合いませんが、次回以降検討させていただきます!
 
 ※ 過去お買い求めいただいたお客様へ
  製品には万全を期しておりますが、下記のようなお気づきの点がありましたらお手数お掛けいたしますがswz☆live.jpまでご連絡いただけますでしょうか。(☆→@に変更ください)
  郵送などで商品をお取り替えする手続きをさせていただきます。
  ・DVD
   再生されない
   ジャケット・ケース・DVD本体の欠損
  ・台本・戯曲
   乱丁・落丁
   印刷掠れにより文字が読めない
  ・缶バッヂ
   破損




 まだまだご予約受け付けております。
 ご予約フォームからご希望の回のご予約をオススメいたします!

残席状況(5月19日 0:00現在)

5/20土
14:00…○
19:00…○
5/21日
14:00…○
19:00…○
○…残席あり/△…残り僅かです



第23回サニーサイド演劇祭「別役二人芝居」参加作品
「門」
別役実第二戯曲集「不思議の国のアリス」(三一書房)より


 ある街のある巨大なビルの裏手。薄汚れた壁面の一部。片隅に「靴ミガキをする門番」が坐っている。どの街の靴ミガキもその街のその場所にふさわしいように、その「靴ミガキ」もその場所に極めてふさわしい。


 壁面の他の片隅に「欠勤中の公務員」がヘバりついている。彼は今、さる重要な人物を追跡中なのである。もしくは、さる重要な人物に追跡されている最中なのである。少なくとも彼はそう考えている。


 やがて、どこか遠いところで、その街の夕刻を告げるチャイムが鳴る。


「こんばんは。どうやら……日が暮れました。
 街はこれから、嵐のように夜の方へ雪崩れこみます……」


 獣の仕業初の別役作品は別役初期の傑作「門」。
 身体がたどたどしく沈黙するとき、私たちは何を語ればいいのか──



日時:
2017年5月20日、21日
20日(土)14:00/19:00
21日(日)14:00/19:00
料金:前売 2,500円 当日 2,800円

※上演時間:約70分
※受付開始・開場は開演の30分前です
※開演5分前を過ぎますと,キャンセル待ちのお客様にご入場いただきます
 お席の確保が出来ない場合がございます.お時間には余裕を持ってお越しください


作:別役実
別役実第二戯曲集「不思議の国のアリス」(三一書房)より
演出:立夏
出演:小林龍二 雑賀玲衣 

■チケットご予約■
発売開始:2017年4月1日
【Webフォーム予約】
カルテットオンラインチケットフォーム 

☆ 5/20,21「門」、6/10,11「脱走者」「脱走者どちらもご観劇くださったお客様には「脱走者」の会場にて獣の仕業の過去上演脚本をプレゼントいたします。詳細は本ページの一番下に記載しております。


【メールまたはお電話でのご予約】
MAIL: swz@live.jp
TEL : 090-2750-9136
上記ご連絡先に,お名前(フリガナ)、ご連絡先、ご予約日時、枚数をご連絡下さい。 
※携帯からのご応募の際にはメールフィルターの設定を解除していただくか、
「live.jp」を指定受信設定していただくようお願いします
※メールの場合2日以内にお返事差し上げております
 獣の仕業からの返信がない場合,お手数ですがお電話にて直接ご連絡ください
※お電話いただいた際,出られなかった場合はこちらから2日以内に折り返し申し上げます

会場:新宿サニーサイドシアター(シアターガイドの劇場案内ページにジャンプします)



〒160-0022 東京都新宿区新宿2-6-8小沢ビルB1
1)JR新宿駅 徒歩10分
2)東京メトロ丸ノ内線新宿三丁目駅・新宿御苑駅 徒歩3分
3)都営地下鉄新宿線新宿三丁目駅 徒歩3分
※駐輪場,駐車場はございません。車、バイクおよび自転車でのご来場はご遠慮ください


☆ 過去上演脚本プレゼントのお知らせ
5/20,21「門」、6/10,11「脱走者」
どちらもご観劇くださったお客様には「脱走者」の会場にて獣の仕業の過去上演脚本をプレゼントいたします。
脱走者をご予約いただく際にご希望の公演タイトルをチケット予約「備考」欄にご入力ください。
・ご入力のない場合には在庫状況によりご希望の作品をお渡しできない作品がありますことをあらかじめご了承ください
・ご来場照合をいたしますので「門」と「脱走者」のご予約名は同じにしていただきますようお願いいたします
※ 脚本のプレゼント冊数はご来場回数に関わらずお一人様一冊までとさせていただきます
○作品ラインナップ
・第五回公演「せかいでいちばんきれいなものに」
・第七回公演「群集と怪獣と選ばれなかった人生の為の歌」
・第八回公演「空騒ぎ」
・第九回公演「ヴェニスの商人」
・第十回公演「瓦礫のソフィー」
・第十一回公演「盗聴」


 

PR

The Act of Beast 11th Stage [The Play] -- RollPlaying --

 本エントリーはSNSでの拡散などはしておりません。
 この記事に目を留めてくださったあなたへ、出演者紹介ならぬ登場人物紹介です。


手塚優希 as カトリエ[悪意の執行者]

 アマチュア無線免許を持った無線傍受マニアの片付けられない女。食べ物を床に置いている。
 見ず知らずの香炉と「犬の仕事」の契約をし同居。犬の仕事は「呼んだらすぐくる」「1回頭を踏むごとに2,000円」など多岐に渡る。彼女は自分のしたいことを香炉に押し付ける代わりに、香炉の心臓の薬代を彼に渡している。
 駅のホームで荷物を持ってもらった男に一目惚れ。彼の名前が「夕日」であることや、彼の住所を根性で突き止めたのち、無線免許を取得し彼の電話の音声を傍受することを日課とし始めた。
 高校時代の親友である詩子が、クラスの同級生である永遠に傷付けられ自殺未遂をはかって以降、永遠をいじめながら友達ごっこをしている。
 アマチュア無線では「きれいなできるお姉さん」を演じている。最近は無線ビギナーである雨ヶ谷という男と出会い、無線通信で会話を楽しんでいるようだ。
 詩子の自殺未遂以降詩子とはずっと連絡が取れていなかったが、彼女はずっと詩子に会いたいと思っていた。それは本当だったのだろうか?
 彼女の行動は、言葉は、どれが本当でどれが嘘だったのだろう。
 

中野皓作 as 香炉[善意の執行者]

 カトリエの家に同居している男。心臓に病気があり一日一回薬を飲まなければ生きていけない。薬は高額で香炉には金が必要である。しかし病気のために体に負担の掛かる労働ができず現在はカトリエと「犬の仕事」の契約をしつつ同居している。要は居候でありヒモなのだが二人の間ではあくまで「犬」ということらしい。
 出身が名古屋で時折方言を口走る。地元ではみんなに金を返せと言われる。
 カトリエが夕日と永遠の逢瀬の盗聴を始めたことをきっかけにある日カトリエに「ある勝負」を持ちかけた。
 盗聴のノイズの中で、自分の心臓と引き換えに彼は「本当のことが話したい」とカトリエに告げる。死に損ないの犬が飼い主に噛みつき、死ぬための手続きを始めたとき、カトリエのプレイのメッキが剥がれ始めた。
 女子高生に好かれたい。というよりは多分自分の身の回りにいる全員にあわよくば好かれたい。

 

きえる as 永遠[永遠の情状酌量]

 カトリエと高校の頃のクラスメイト。当時はクラスの人気者だった。洋服のセンスが良く友達も多くありながら、翻訳文学を読んだり洋楽を聞いたりと一目置かれる面もあった完璧な「クラスのマドンナ」。
 しかしカトリエの親友の詩子に付きまとわれてから彼女の人生は一変する。詩子の愛情を拒んだことで詩子が学校の屋上から飛び降り自殺未遂をしてからだ。
 カトリエはその事件の後永遠に近づき、友だちになった。罪悪感からカトリエの言うことをなんでも聞くようになった永遠。更に一ヶ月前からストーカーに付きまとわれ始め、現在はほとんどノイローゼになっている。
 クラスの人気者としての地位から転落した永遠だが、詩子が死に損なったことで明確な罰が与えられなかった。それが彼女の傷である。彼女は自分自身を攻め、自分で自分をさばき続けている。カトリエの言動に彼女はいちいち傷つくが永遠はそれを自分のしたことへの報いとして受け入れ、カトリエに依存している。
 しかし、物語の終盤では自分のストーカーと交際することをカトリエに求められたときに、彼女の均衡が崩れ始め…。
 

小林龍二 as 夕日[自覚なき悪意]

 カトリエに電話の電波を傍受されている男であり、一ヶ月前に永遠を街で見かけ一目惚れした男。
 永遠を愛するあまり彼女の捨てたゴミやレシートを自宅に持ち帰りコレクションしている。また一日三回決まった時間に電話をしたり、彼女の自宅へ贈り物をしたり、職場に電話をしたりとストーカーとしてかなり強者であるが本人はその自覚がなく、あくまで純愛である。
 空に撒いたレシートを瞬時に読み取り記憶する能力がある(と思われる)。
 自己愛とプライドが高いがコンプレックスが強く、自己愛の反射として永遠を盲目的に愛している。
 教えていないはずの自分の自宅に永遠が訪れたとき彼のラブロマンスは頂点に達する。それ以降はこれまで承認できなかった自己愛が発露するが、彼にはどうしても許せないことがあった。自分の愛する永遠が、自分を自分ではない名前で呼ぶことだ。
 彼の本当の名前は「夕日」ではなかったのだ。
 

田澤遵 as 雨ヶ谷[正義の執行者]

 物語冒頭でカトリエと無線通信をする男。その正体は詩子の恋人であり警察である。
 カトリエとの初期の無線通信では純朴な無線ビギナーを演じている。ヘビースモーカーで屋内だろうと喫煙待ったなし。吸い殻は靴底で消してその辺に捨ててしまうパンク精神の持ち主。
「嘘をつくこと」「情報を曖昧なままにしておくこと」を嫌い、恋人である詩子に対して本音を話すようにと何度も要求する。彼の正論は正しく、詩子は何も言うことができない。
 その反面、電波法の「無線傍受は聞こえちまったらしょうがない」「聞こえていないふりさえすればOKだ」という原則を強調し、それを遵守しているような素振を見せる。素振り。そう、彼もまた警察の職に就きながら「警察を演じている」ような人間なのかもしれなかった。
 彼は最後に最愛の女を自らの意志で裏切ったようにみえる。
 それでは最後の台詞「あなたは本当は誰を愛しているんです。それとも本当は誰も愛さないのですか」という言葉は彼は本当にカトリエに対して言っていたのだろうか。本当は、彼自身に向けられたものだったのだろうか。


雑賀玲衣 as 詩子[殺意の執行者]

 カトリエと永遠との会話の中で時折現れた「詩子」という名前。その名前を持つ女であり「盗聴」という物語のはじまりの女でもある。
 十二年前、高校生のとき、彼女はクラスのマドンナである永遠に近づいた。カトリエに内緒で永遠に近付き、キスをした。そして自分の気持ちが叶わなかったことをきっかけに屋上から飛び降り自殺をする。しかし、彼女は死ななかった。足を悪くしてしまいうまく歩くことができなくなった彼女は、死んだように生き続け、あのとき永遠の思いに死ねなかったことが傷になっている。
 やがて彼女は雨ヶ谷という男に出会った。そして彼女は彼に自分の殺意を打ち明けたのだ。
「でも、ゆるせないのです」「私は、あの子を、殺したいのだ」と。
 彼女がたった一人許せないのは、永遠ではない。
 高校時代の親友だったカトリエである。
 自分が屋上の柵を握りしめたとき、20メーター先で自分をただ眺めていただけの自分の親友。
 彼女はナイフを握りしめカトリエに言った。
 自分は死に損なってしまったと、そして、今も高校の屋上であの柵を握りしめて、カトリエ、あなたを、待っているのだと──


-- as -- [?]
 最後にカトリエに電話を掛けてきた人物

── CQ 20mater, CQ20mater, 僕の名前は昼の後で夜の前、空を真っ赤に塗れ染めて、水平線に消えていく。カトリエ聞こえるか、僕は待っている──



獣の仕業 第十一回公演 盗聴
The Act of Beast 11th Stage [The Play]
2017.01.14-01.15
Thanks for Playing with us.

「盗聴」[The Play]に寄せて~本当のこと あるいは悪意の結晶としての盗聴行為~



 立夏です。
 獣の仕業第十一回公演「盗聴」[The Play]は1月15日に終演いたしました。ご来場いただいた皆様、そしてご声援くださった皆様、ありがとうございました。心より御礼申し上げます。
 
 今回の公演を無事に終えることができましたのは、皆様のお力添えのお陰だと思っております。
 
 皆様、今回は「獣の仕業の新境地」と大風呂敷を拡げての公演でしたが、いかがでしたでしょうか。
 公演直前に私はこちらのBlogにこんなようなことを書きました。
 
 はっきりいってなかなか曲者で厄介な物語です。でも、私は、やっと、私の言葉で本当のことだけを書くことができたと思いました。
 
 公演をご覧いただいた皆様には、この一文がちょっとした伏線であったことをご理解いただけるのかなと思います。

「本当のこと」

 つまり、獣の仕業が「本当のこと」を作るために選択したのは、徹底的に「Play」であることそして「嘘であること」です。

 私はこの本でようやく、自分にとっての本当のことを書くことができたと思っています。それに嘘はありません。しかし、そのために私はこの本に本当のことをひとつも書きませんでした。
 本当のことを書くことと、本当のことをひとつも書かないことは、実は同じことだったのだというのが、私の気付きでした。

 とある王子様の言葉に「砂漠が美しいのはどこかに井戸を隠しているから」という有名な一節があります。だとすれば、盗聴は砂漠です。草一本生えない一面の砂。そこに井戸はあったのでしょうか、どこかに、私はそれを書かなかったので、分かりません。センチメンタリズムです。


 
 それはそうと、ずっと演劇の稽古が大嫌いで今もまあまあ嫌いです。でも、同時に
「稽古がずっと終わらなければいいのに」
 と何度も思いました。これはどういうことでしょう。
 嫌なことがずっと終わらなければいいのにと願うのはどんな気持ちなんでしょう。稽古どころか本番も終わってしまった今では、それもやはり分かりません。レトロスペクティブです。



 
 今回の作品のお客様のご感想については「クズ」「ゲス」「登場人物の性格が悪すぎる」と言われる一方、「爽やかだ」「純愛だ」「純粋だ」とも言っていただきました。
 でもいずれのお客様もそのお客様にとって正確で、それこそ「本当のこと」だと思います。
 あるいは、あわよくばどちらのご意見のお客様も根っこは同じことを仰ってたりするのかな…と都合のいいことを考えたりもしますが、これも分かりません。



 分からないことだらけです。


 
 そんなお客様皆様の大変多岐に及んでいた感想についてはアンケートもSNSのご感想も、どれも嬉しく拝見いたしました。すべて今後の創作のエンジンにさせていただきたく存じます。あらゆるお言葉に感謝いたします。

獣の仕業第十一回公演「盗聴」[The Play]Twitterご感想まとめ
 
 また、音響プランナーの阿部さん、照明プランナーの伊藤さんにも感謝いたします。音と光の姿はしているものの、おふたりは盗聴の出演者だと私は思っておりました。
 それから、出演陣。誰がひとりでも欠けていたら、今回の盗聴は今の姿をしていないと思います。ありがとう。


 
 ところで、盗聴は獣の仕業のオリジナル作品の中で、はじめての「人が死なない物語」でした。
 誰も死なない話を書くこと。長年の私の目標でもありました。
 ひとりも死なない、
 みんな懲りないし、結構元気。
 最後のダンスはそんな私達のしょーがない生命力、みたいなものです。



 獣の仕業というフォーマットにおいて、このような作品が作れるようになったことについては「ようやく」という思いが本心です。
「私たちには。私たちの言葉を使って、私たちの身体を使って、本当の話ができるときがようやくきたのだと思う」
 これは、私が俳優たちに送った最初の「盗聴概要」のメールに書いてあった一文です。
 さっき掘り起こして見てみて「まあまあ生意気なこと書いているな」と反省もしたのですが、私が生意気なのはいつものことですし、せっかくのことですから、気にしないことにしました。本当は少しだけ気にしています。


 
 そんなことですから、これからも懲りずに元気に舞台表現をしていきたいと思います。少しでも楽しんでいただけるようにこれからも弛まず精進して参ります。

 ですから…、皆様ももしよろしければ懲りずにこれからもご覧いただければ幸いです。


 
 では、最後に。
 いつか気が向いていただけるなら…、カトリエにとっての「盗聴」は、みなさまおひとりおひとりにとって何に置き換わるんだろうと考えてみていただけませんか?
 
 盗聴という行為、悪意の結晶。

 劇場に来てくださった皆様の中の心には、どんな行為結晶があるのでしょうか。
 想像するだけで、私はワクワクしてしまいます。
 
 それではまた、近いうちに……
 改めまして心より、お礼申し上げます。

 もっと、Playを。
 
 獣の仕業代表 立夏 拝

獣の仕業第十一回公演「盗聴」[The Play]の前に


日が回りました。いよいよ明日1/14と明後日1/15で上演です。たった4回のプレミアステージ

 今週土日上演です。第十一回目。
 かっこつけてもしょうがないので、今から「盗聴」という作品のこと、書きます。




 はじめましてあるいはお久しぶりです。獣の仕業 の立夏と申します。代表で作家で演出家です。

 今週土日に「盗聴」[The Play]という作品を吉祥寺で上演いたします。
 劇団です。演劇です。劇場です。

 ところでこれを見ている皆様は演劇、すきですか。
 私は凄く、すきです。




 質問はもうすこしあります。
 皆さんのすきなものってなんですか?
 なぜすきなのですか? どういうところがすきなのですか?
 そのすきなもののことを、嫌いになりそうなことってありますか。
 愛しているものを、愛していることの証明に傷つけてしまう間違いをしたことは、ありますか。
 そして、それを悪意だと、思ったことはありますか。




「盗聴」[The Play]は「悪意」の群像劇です。

「悪意」とはなんでしょう。私は去年そのことをずっと考えていました。そしてこの物語を書きました。
 私が「悪意」についてずっと考えていたかつて、それは「盗聴」稽古の初期のことだったのですが、こんな風に書いたことがあります。
「独立した「悪意」はないんだ」と。
「悪意は人と人との間にあるんだ」と。
 そして今は更にこうも思います。「愛することも、きっと」と。

 心は私たちひとりひとりの内側にあるんじゃない。私とあなたの、間に、あるのだ。
 それがうつくしいとしても、汚れていたとしても、それはただ、あるのだ。
 それを私は「心」と、

 そして、でも、それはもしかしたら、ああやっぱり、もしかしなくても、私たちはずっと伝わらないのかもしれない。
 私が演劇を一番愛しているのは、伝えても伝えても最後に残る一縷、「分かり合えない」というところです。演劇への誠実さが多様にある中で、それが私の誠実さです。




 そして私は、思うのだ。
 もし分かり合ってしまったら私たちは、私たちの営みは、それは、要らなくなってしまうときなのかもしれないと。分からないから、私たちはいつまでも、交わし続けられるのだと。前回「瓦礫のソフィー」も今回の「盗聴」も根っこは同じ、そういうことを。

 「わかる」「わたしも」と分かり合う危うさ。「わからない」「伝わらない」の尊さ。
 あなたがいて私がいてそれぞれの名前があり私とあなたが違う人間であなたが私を私の名で呼ぶことが、目の前で!
 それが私の、演劇の、最後の勇気だと思うのです。獣の仕業 は「そういうこと」をします。




 はっきりいってなかなか曲者で厄介な物語です。でも、私は、やっと、私の言葉で本当のことだけを書くことができたと思いました。
 全部本当で、つまり、全部嘘かもしれない。それならば、
 私は、この話を心から、

 以上です。

 ご来場心より、お待ちしております。

 回によっては残り僅かですのでご観劇予定がおきまりの方は、ご予約フォームからご希望の回のご予約をオススメいたします!

残席状況(1月13日 0:00現在)

1/14土
15:00…△ --> 特に残席僅少です。お早めに!
19:00…○
1/15日
14:00…△
18:00…○
○…残席あり/△…残り僅かです
※全ステージ増席いたしました。皆様のご予約心よりお待ちしております。


獣の仕業 第十一回公演

盗聴 [The Play]

日程:
2017年1月14日(土)15日(日)

開演時間:
14日(土)15:00/19:00
15日(日)14:00/18:00
会場:吉祥寺櫂スタジオ
料金:2,000円(前売・当日同料金)
リピーター割引:1,000円(半券持参・要予約)
※ リピーター割引は本公演の半券のみご利用いただけます。
※ 上演時間:80~85分予定

チケットご予約Webフォーム

作・演出:立夏
出演:手塚優希 小林龍二 きえる 雑賀玲衣 田澤遵 中野皓作(人体色彩画廊I'NN)
照明:伊藤将士
音響:阿部健司(MUGEN☆PROJECT)
カトリエという名の女がいる。カトリエは固定局用無線機のある家に住み、アマチュア無線を趣味としている。香炉という男が彼女の「犬」として契約し同居している。彼は心臓に病気があり一日一回薬を飲まなければ生きていけない。カトリエの家の近くには永遠という名の女が暮らしている。カトリエとは高校のときからの幼なじみだ。彼女はカトリエの言うことなら何でも聞く。「詩子のこと」があるからだ。さて、今日もカトリエの無線がとある電波を傍受した。それは彼女が最も愛する夕日という名の男、彼の電話の音声だ。カトリエは耳を澄ましている。笑っている。しあわせなのか。私には分からない。そして私の隣には女性がいる。名前は「詩子」── 彼女には「悪意」があった。
第十一回公演は獣の仕業の新境地。
くせ者6人が繰り広げる苛烈で過激で純粋な「悪意」にまつわる群像劇。

「盗聴」[The Play] 会場物販情報

獣の仕業第十一回公演「盗聴」[The Play]の上演も今週末に迫りましたのでここで物販のお知らせです。
 盗聴の会場で下記の物販を取り扱っております。
 現時点ではすべて会場のみで購入可能なものですので、お越しになった際にはぜひお手にとって御覧ください。
 
 それではラインナップを紹介いたします。
 

上演DVD 各¥2,000

 本番の様子をすべて収録+副音声全編コメンタリー付きです。
 劇場でご覧になった公演をいつでもご自宅でご鑑賞いただけます。コメンタリーは作品解説や稽古の裏話など多岐に渡っており、どことなく獣の面々と鑑賞会のようなゆるいムードです。


 
  • 第八回公演「空騒ぎ」
  • 第九回公演「ヴェニスの商人」
  • 第十回公演「瓦礫のソフィー」NEW!!

上演台本・戯曲 各¥500

 今回の上演作品である「盗聴」もその場でお買い求めいただけます。
 
  • 第五回公演「せかいでいちばんきれいなものに」上演台本
  • 第七回公演「群集と怪獣と選ばれなかった人生の為の歌」(再演版)上演台本
  • 第八回公演「空騒ぎ」上演台本
  • 第九回公演「ヴェニスの商人」上演台本
  • 第十回公演「瓦礫のソフィー」戯曲
  • 第十一回公演「盗聴」上演台本 NEW!!

缶バッヂ 小サイズ¥100、中サイズ¥300

 物販の中で最もお安いものですのでお気軽に…
 ラインナップは、公式マスコット「けものちゃん」、非公式マスコット「こばぬん」、けものちゃんとこばぬんが両方描かれているものの3種類です。
  • けものちゃん(黒・小)¥100
  • こばぬん(白・小)¥100
  • けものちゃん+こばぬん(青・中)¥300


 
 観劇が終わった後も作品をお楽しみいただきたく作成しました。どれもオススメです。
 「今後はこんな物販があったら…」などのご意見も随時募集中です。今回の公演には間に合いませんが、次回以降検討させていただきます!
 
 ※ 過去お買い求めいただいたお客様へ
  製品には万全を期しておりますが、下記のようなお気づきの点がありましたらお手数お掛けいたしますがswz☆live.jpまでご連絡いただけますでしょうか。(☆→@に変更ください)
  郵送などで商品をお取り替えする手続きをさせていただきます。
  ・DVD
   再生されない
   ジャケット・ケース・DVD本体の欠損
  ・台本・戯曲
   乱丁・落丁
   印刷掠れにより文字が読めない
  ・缶バッヂ
   破損




 まだまだご予約受け付けております。
 回によっては残り僅かですのでご観劇予定がおきまりの方は、ご予約フォームからご希望の回のご予約をオススメいたします!

残席状況(1月12日 0:00現在)

1/14土
15:00…△ --> 特に残席僅少です。お早めに!
19:00…○
1/15日
14:00…△
18:00…○
○…残席あり/△…残り僅かです
※全ステージ増席いたしました。皆様のご予約心よりお待ちしております。


獣の仕業 第十一回公演

盗聴 [The Play]

日程:
2017年1月14日(土)15日(日)

開演時間:
14日(土)15:00/19:00
15日(日)14:00/18:00
会場:吉祥寺櫂スタジオ
料金:2,000円(前売・当日同料金)
リピーター割引:1,000円(半券持参・要予約)
※ リピーター割引は本公演の半券のみご利用いただけます。
※ 上演時間:80~85分予定

チケットご予約Webフォーム

作・演出:立夏
出演:手塚優希 小林龍二 きえる 雑賀玲衣 田澤遵 中野皓作(人体色彩画廊I'NN)
照明:伊藤将士
音響:阿部健司(MUGEN☆PROJECT)
カトリエという名の女がいる。カトリエは固定局用無線機のある家に住み、アマチュア無線を趣味としている。香炉という男が彼女の「犬」として契約し同居している。彼は心臓に病気があり一日一回薬を飲まなければ生きていけない。カトリエの家の近くには永遠という名の女が暮らしている。カトリエとは高校のときからの幼なじみだ。彼女はカトリエの言うことなら何でも聞く。「詩子のこと」があるからだ。さて、今日もカトリエの無線がとある電波を傍受した。それは彼女が最も愛する夕日という名の男、彼の電話の音声だ。カトリエは耳を澄ましている。笑っている。しあわせなのか。私には分からない。そして私の隣には女性がいる。名前は「詩子」── 彼女には「悪意」があった。
第十一回公演は獣の仕業の新境地。
くせ者6人が繰り広げる苛烈で過激で純粋な「悪意」にまつわる群像劇。