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獣の仕業のしわざ

劇団獣の仕業のブログです。 日々の思うこと、 稽古場日誌など。

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「象」終演のご挨拶

 
獣の仕業 The Out of Beast 2018「象」お陰様で無事に終演いたしました。

 ご来場いただいた皆様、ご支援くださった皆様、ご声援くださった皆様、誠にありがとうございます。


 
 毎回のことでありますが、今回も皆様の多大なお力添えのお陰で公演を最後まで行うことができました。心より御礼申し上げます。
 

 
 少し、別役実さんの作品との出会いや関わりのことを書きます。
 
 別役実戯曲を獣の仕業で上演したのは2017年の「門」から二作品目です。しかし、実を言うと学生の頃に一度同氏の「病気」という作品を演出したことがあり、個人的にはそれが「別役実ことはじめ」だったりします。2006年に上演しました(久しぶりに学生時代のHPを確認しましたので確かです)その頃は、演劇とコントの中間の脱力系仕立ての作品にしたので、今の獣を良く見知っている方にとっては意外かもしれません。
 
 当時の学生の時分、作品に対して感じたのはとにもかくにも脚本の扱いづらさでした。
 
 意味を感じないムダなやりとり、とぼけたような「スカシ」とも取れるようなボケの数々、そのクセ伏線は緻密でカットもしづらい……、「分かりづらく」「楽しみづらく」つまりはとても「扱いづらい」──当時は別役作品をそんなふうに解釈しておりました。
 私には合わないな……とも感じておりました。

 それから時は約十年経ち、いつの間にかその別役さんの作品を大層気に入り二作品も演出してしまった私です。
 
 かつては「意味のない」と感じていたやりとりが、重要なシーンと同じモチーフが使用されていることで作品の統一感を出すのに一役も二役も買っているし、一見して意味がないと感じてしまったシーンが実はよく読むとクライマックスのシーンと同じセリフ構成で書かれていたり、スカシボケのように感じたものも、今なら「ただただ普通にやるのが一番面白いんだな」という一旦自身の中の回答は得られています。当時は気が付くことができなかった作品のたくさんの魅力に今の自分が気付けていることを嬉しく思います。
 

 
 また元々獣の仕業で別役を上演した動機としては「多分、獣は別役は向いていないから」というのがありました。
 獣は身体性が強い劇団であり、一方で別役の戯曲には語りの面白さがある……、獣が別役をやることは、別役戯曲の面白さを削ってしまうことになるのではないか……そんな風に考えていたからです。
 
 でも、だからこそ、やってみようと。
 
 語り、特に「台詞の正確な意味情報を伝える」「台詞中の言葉本来の手触りを伝える」という点において、私たちの劇団は主観客観ともに評価としてもすさまじい弱さを抱えていて未だに改善の余地アリアリなのです(もちろんこれは身体性について改善の余地がないほど洗練完了している、という意味はまったくありません)。その劇団が語りの旨味を味わう別役戯曲に挑戦するということは、語りを重点においた劇団とはまた違った角度で別役戯曲を浮かび上がらせることができるだろうということと、そして、劇団が進化していく上で、つまりは今後更に良質の作品を作れる団体になるために意味があることだろうと思いました。
 
 その上で、やはり別約戯曲を選択した責任として、自分のオリジナルの戯曲とはまったく異なる琴線で書かれた洗練された語りたちに誠実に向き合うこと。
 その誠実さの証として、原作戯曲に極力手を加えないこと。
 
 これらが演出家としての「象」に対する取り組みでした。その点においては今回の公演は一定の成功を収めたと自負しております。


 
 私はものづくりにおいて一番偉いのは「作品」だと思っております。
 演劇に関して言えば、演出家、作家、音響、照明、制作、俳優、観客など他にも様々な構成要素がありますが、何より偉いのは「作品」。この価値観は私は今後しばらくは変わらないはずです。
 
 今回ほとんどテキレジが入っていないことを「劇作家への敬意がある」と評してくださったお客様がいらっしゃいましたが、私の中ではその辺りの感覚が厳密に言えば異なっていて「別役実さんへの敬意」ではなく順番として先にあるのは「『象』への敬意」なのです(もちろん「象」への敬意の矢印の更に向こう側に別役さんがいらっしゃることは承知しているのでほぼイコールではあるのですが………)
 
「作品」が一番偉いというのはどういうことかというと、たとえば
・自分たちの表現方法を優先して、それが合わないシーンを改変する
・俳優の得意な表現になるように台詞の言い回しを変更する
 と言ったようなことです。
 
 どんな技を使っても構わないが、あくまで戦うフィールドは「作品」。作品を「自分たちらしい表現」の踏み台にすることは個人的なルールとして禁じています。私にとってそれは、サッカーの大会なのにバットとグローブを持ち出してきて「これが自分たちらしさだ」とのたまうようなものなのです。サッカーのフィールドでプレイがしたいのであれば、まずはサッカーのルールや技法を習得すること。その習得の先にしか「自分たちらしいサッカー」なんてありはしません。というように、作品が要求する技法やルールがあるならば、劇団側がそれを習得する、勝負はそれから……そんなところでしょうか。
 そんなふうにしていたものですから今回何人かのお客様に「別役作品似合うね」と言っていただけたことは非常に嬉しかったです。


 
 すみません、ずいぶん話がそれました。
 何にせよ、別役さんも、サッカーも、まだまだ奥深そうです。また何年後かに「象」を読み返したら「なんであのときこれに気が付かなかったんだ」と自分にがっかりする日もきっと来るのでしょう。そのくらい、別役戯曲の沼はとてつもなく深かったです。これからも機会を作って挑戦していきたいと思っています。
 
 また別役実様、「門」に続き「象」に関しても上演ご承諾くださり、誠にありがとうございました。
 
 そしてご来場の皆様、少しでも楽しんでいただけましたら幸いです。また、これからも精進してまいりますので今度ともよろしくお願いいたします。


 
 
 次回公演は12月です。年末に第十三回公演[THE BEAST]というオリジナル新作を発表いたします。劇団結成十周年記念の第二弾として「獣」という文字をタイトルに冠し、総決算的な公演ができればと思っております。まあまあ大風呂敷を広げてしまったなと思いましたが、どうしてもやりたかったんですよ。バンドがバンド名と同じタイトルのアルバムを作るようなことを。「どうだ、これが獣だ!」というようなものを。自分たちの表現方法にも幅が出てきたことが一番ですが、十年という節目に背中を押されたことも大きいです。
 
 もちろん、はじめてご観劇される方にも楽しんでいただけるのが大前提ですし、特にオマツリワッショイ的なことはしないと思いますので「まあいつもの獣なんだな」と思っていただければ幸いです。もちろん、ご期待には存分にお応えする所存でございます。獣の最高傑作はいつでも「次回作」でございます。
 
 それでは、まだ年の暮れにお会いしましょう。
 それまでしばしのお別れです。ありがとうございました!
 
 
 2018年9月 獣の仕業 立夏 拝


photp by かとうはるひ
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第十二回「炎天」DVD配送対応販売のお知らせ

いつもお世話になっております。獣の仕業の立夏です。
この度、ホームページにて事前にご案内しておりました第十二回公演『炎天』DVDですが、
マスターDVDが複製できないという不備が直前で判明し、『象』公演会場での販売が出来なくなりました。深くお詫び申し上げます。

ご購入を考えられていた皆様に深くお詫び申し上げます。

つきましては、今公演に限っては、『炎天』DVD購入ご希望のお客様へは配送にて商品をお届けいたします。
そのためもし本公演でのご購入をいただく場合には、パンフレットの中にありますお申込用紙に必要事項を記載の上、会場スタッフにお渡し下さい。
当日先払いで2,000円をお預かりの上、お客様控えをお渡しいたします。

※ 商品は二ヶ月以内に商品を郵送いたします。
※ なお、12月の公演[THE BEAST]では通常通り会場物販での販売を予定しております。

立夏 拝

「象」会場物販ラインナップ


Tシャツできましたよ!

 獣の仕業 The Out of Beast 2018「象」上演がいよいよ今週末となりました。
 今回のエントリーでは、会場にて終演後に販売するグッズのラインナップをご紹介いたします。
 過去のものに加えて、前回公演のDVDが追加され、十周年記念のTシャツも追加されました。記事をご覧になっていただいてもしもご興味お持ちいただけましたら、ぜひ会場でもお手に取ってご覧ください!
 

過去上演DVD:各2,000円

 本番映像をDVDで販売しております。お値段はなんとチケット代と同じ2,000円。何度も繰り返し見ていただければとの思いから、ウルトラお値打ち価格でのご提供です。ぶっちゃけほぼ原価です!
「象」からの新作として前回公演「炎天」[The Over]が追加されます。
→ 【お詫び】第十二回「炎天」DVDについて今公演では配送での販売となりました。お申込用紙での受付をいたします。詳細はこちら

DVD全ラインナップ

・第十二回公演「炎天」[The Over] お申込用紙受付+後日配送
・第十一回公演「盗聴」[The Play]
・第十回公演「瓦礫のソフィー」
・第九回公演「ヴェニスの商人」在庫僅少!!
・第八回公演「空騒ぎ」

上演台本:各500円

 過去の上演台本を販売しております。販売にあたりト書きなどを大幅に書き加え「読みものとして面白い脚本」を目指しています。表紙にクリアカバーが付いていて、背表紙ノリ止めの、ちょっぴり豪華な仕上がりです。

 映像化されていない過去の獣作品を知ることができる唯一の媒体でもあります。昔の獣ってどんなかんじ? を知りたい方にもおすすめです。
 

上演台本全ラインナップ

・第十二回公演「炎天」[The Over] New!!
・第十一回公演「盗聴」[The Play]
・第十回公演「瓦礫のソフィー」
・第九回公演「ヴェニスの商人」
・第八回公演「空騒ぎ」
・第七回公演「群衆と怪獣と選ばれなかった人生の為の歌」(再演)
・第五回公演「せかいでいちばんきれいなものに」

10thAnniversary Tシャツ:2,000円


 全国のTシャツスキーの皆さま大変お待たせいたしました!
 獣の仕業から満を持してのTシャツがIn The HOUSE!
「Tシャツつくりたいねー」と言い交わしながら早十年のときが経ってしまいました。やっとできたと喜びもひとしおです。


 イラストレーターのスドウ創太さんにイラスト製作をしていただきました。獣のメンバーがゆるく躍動する可愛いデザインです。


 色は黒のみ。サイズはMサイズとLサイズの2サイズ展開です。
 
 男性女性ともに標準はMサイズですが、身体の大きい方やゆったり着たい方はLをどうぞ!
 ちなみに代表立夏の個人的なイチオシは「女性があえてのLサイズ」です。
 
 

缶バッチ:小/100円、中/300円

 観劇のお土産に!
 ※ 小サイズ缶バッチについて、現在劇団公式マスコットの「獣ちゃん」バージョンが売り切れにつき欠品中です。現在は非公式マスコットの「こばぬん」のみの販売になっております。大変申し訳ございません。
 なお、中サイズ缶バッチにつきましては、獣ちゃんこばぬん両方プリントされたデザインのものがございます。

 
 公演の体験を、ご自宅でも……
 そんな思いからはじまった会場物販ですが、ずいぶんラインナップも充実してまいりました。
 皆さまのお手元に、心を込めてお届けいたします。
 なにとぞご検討、お願いいたします!
 


 公演は来週9/7(金)〜9/9(日)です。
 以下のカルテットオンラインからご予約をお待ちしております。
「象」チケット予約フォーム
 


 

The Out of Beast 2018「象」

作:別役実(三一書房「別役実戯曲集」より)
演出:立夏
出演:手塚優希 立夏 小林龍二

 とある病院。そこには背中に被爆痕のあるひとりの病人が入院している。
 病人は日々歩く練習をしている。病人の夢は、自分の足でもう一度あの街に行くことである。自分の被爆痕を人目に晒すために。
 見舞いにやってくる病人の妻と甥も同じく被爆者であるが、彼らはそのような野心は持ち得ない。
 
 男は叔父の被爆痕を、むしろ憎んでいた。男は何もせず、ただ静かに暮らしていたかったのだ──
 
 ──敗北を強いられた人々の悲しみと孤独をさりげない手触りで描いた別役実初期代表作。

 

○日時:

2018年9月7日(金)〜9月9日(日)
9/7(金) 20:00
9/8(土) 14:00/17:00/20:00
9/9(日) 14:00/17:00

○料金:

2,000円(前売・当日ともに)
リピーター割引:1,000円(半券持参・要予約)

・上演時間:65〜70分
・受付開始・開場は開演30分前
・小学生未満のお子様のご入場はご遠慮ください
・開演10分前を過ぎますとキャンセル待ちのお客様を優先してご案内致しますので、お席の確保ができない場合がございます。お時間には余裕を持ってお越しください
・リピーター割引は本公演の半券のみご利用いただけます

○チケットご予約:

ご予約はWebフォームからのご予約が便利です。
メール・電話でも受けつけております。いずれのご予約方法の場合にも当日会場受付でのお支払です。

Webフォームから予約する(カルテットオンライン)

「象」チケット予約フォーム
必要事項を入力の上「登録」をしてください。

電話またはメールから予約する

・09027509136
・swz★live.jp(★を@に変えてください)
お名前(フリガナ)、ご連絡先、ご予約日時、枚数をご連絡下さい。

○会場:

レンタルスペース+カフェ「兎亭」

(練馬区旭岡1-46-12エイケツビルB1)
・西武池袋線「江古田」駅より徒歩7分
・都営大江戸線「新江古田」駅より徒歩13分
※ 会場には駐車場・駐輪場はございません。公共交通機関をご利用いただくか近隣の有料駐車場・駐輪場をご利用ください


製作者一同、皆様のご来場を心よりお待ちしております。

9/7-9/9 The Out of Beast 2018「象」登場人物紹介


 いよいよThe Out of Beast 2018「象」の上演が今週末(9月7日〜9日)となりましたので、本作の登場人物紹介をいたします。
 
 
 
(注意)
 このエントリーでは作品の登場人物について記載されているため、登場人物のバックボーンやストーリーの一部など「作品内容のネタバレ要素」が多少含まれています。

 作品の序盤ですぐに説明される内容や、チラシのあらすじ文ですでに記載されている程度の内容に留めており、核心部分や終盤で判明する内容については伏せておりますが、苦手な方は終演後にご覧いただければ幸いです。








男/嵐の夜に傘を差す男性……手塚優希

「そして私は時々考えますよ。あいつが走り出す日のことを。その日、私が笑えるかどうか、ということをね」

 物語の冒頭に登場する、嵐の中傘を差している男性。
 彼は「暗い深いところでじっと坐っていたい」と語り始め、そしてこの物語が始まる。
 彼は日頃の折を見て被爆症の叔父の見舞いに来ている。彼自身も叔父と同じくヒロシマで被爆しているが「僕は平気ですけどね」と看護婦に語っている。
 
 彼の「暗い深いところでじっと坐っていたい」「自分のことを放っておいてほしい」という発言は、自分の一番近くにいる同じ被爆者の叔父を見ての価値観であるようだが……。




妻/病人の妻であり男の叔母……手塚優希+立夏

「私は嫌いですよ。あの話は」

 男が見舞いに行っている病人の妻。近頃は時々しか見舞いに来ないようである。暗い部屋を好んでいて、電気が付いていると「肌が荒れる」と言い消してしまう。
 夫である病人が好んでたびたび話す「あの話」を聞くことを嫌がっている。



看護婦/病院に勤める被爆者の女……立夏

「私はこの病院に長くいますけど、どうしても慣れないのです。いやなにおいです。あの方の病室にも、ここにも、どこにでも……。私もにおいますか?」

 病院に勤めている看護婦。彼女もまた被爆者である。


医者/病院に努めている被爆者ではない男……立夏

「愛し合うということは一番いいことだよ。つまり、愛し合っている人々を見るくらい気持ちのいいことはないからね」

 病院に勤めている医者。彼はこの物語でただひとり被爆を経験していない側の人間である。
 彼の手は生ぬるく、また、彼の足は足音ひとつ立てない。音もなく病室に近寄り、病人のことをじっと見つめていることがある。


病人/背中にケロイドのある被爆症の男……小林龍二

「そりゃあ演壇に立ってサッとワイシャツを脱ぐまでは情熱に満ち満ちていたもんさ。ワイシャツを脱いで床に叩きつけるまではね」

 ヒロシマで被爆を受け背中にケロイドがある病人は、今は入院おり、また、足が細くなってしまったため遠くまで歩くことができない。しかし、かつて原水爆禁止大会の演壇に立って、自らのケロイドを観衆に披露した経験がある。また、その後も何度もリヤカーを引いて街に出向いては、ゴザの上に立って道行く人々にケロイドを見せてカメラのシャッター音が響く中でポーズを取っていた。
 病人はそのときのことを見舞いに来た男に昨日のことのようにありありと語る。男にとって背中のケロイドは自分の存在そのものなのだ。
 
 男の夢は、歩く練習を重ね、またあの街に行って自分のケロイドを世間に見せつけることなのだが……。

 photo by Mao,u Twitter@maosphoto
 
 


 
 以上、登場人物紹介でした。
 

 最後までご覧くださりありがとうございます。
 ご来場を心よりお待ちしております!
 
 
 公演は来週9/7(金)〜9/9(日)です。
 作品にご興味を持っていただけましたら、以下のカルテットオンラインからご予約をお待ちしております!
「象」チケット予約フォーム
 


 

The Out of Beast 2018「象」

作:別役実(三一書房「別役実戯曲集」より)
演出:立夏
出演:手塚優希 立夏 小林龍二

 とある病院。そこには背中に被爆痕のあるひとりの病人が入院している。
 病人は日々歩く練習をしている。病人の夢は、自分の足でもう一度あの街に行くことである。自分の被爆痕を人目に晒すために。
 見舞いにやってくる病人の妻と甥も同じく被爆者であるが、彼らはそのような野心は持ち得ない。
 
 男は叔父の被爆痕を、むしろ憎んでいた。男は何もせず、ただ静かに暮らしていたかったのだ──
 
 ──敗北を強いられた人々の悲しみと孤独をさりげない手触りで描いた別役実初期代表作。
 

○日時:

2018年9月7日(金)〜9月9日(日)
9/7(金) 20:00
9/8(土) 14:00/17:00/20:00
9/9(日) 14:00/17:00

○料金:

2,000円(前売・当日ともに)
リピーター割引:1,000円(半券持参・要予約)

・上演時間:65〜70分
・受付開始・開場は開演30分前
・小学生未満のお子様のご入場はご遠慮ください
・開演10分前を過ぎますとキャンセル待ちのお客様を優先してご案内致しますので、お席の確保ができない場合がございます。お時間には余裕を持ってお越しください
・リピーター割引は本公演の半券のみご利用いただけます

○チケットご予約:ご予約はWebフォームからのご予約が便利です。

メール・電話でも受けつけております。いずれのご予約方法の場合にも当日会場受付でのお支払です。

Webフォームから予約する(カルテットオンライン)

「象」チケット予約フォーム
必要事項を入力の上「登録」をしてください。

電話またはメールから予約する

・09027509136
・swz★live.jp(★を@に変えてください)
お名前(フリガナ)、ご連絡先、ご予約日時、枚数をご連絡下さい。

○会場:

レンタルスペース+カフェ「兎亭」
(練馬区旭岡1-46-12エイケツビルB1)
・西武池袋線「江古田」駅より徒歩7分
・都営大江戸線「新江古田」駅より徒歩13分
※ 会場には駐車場・駐輪場はございません。公共交通機関をご利用いただくか近隣の有料駐車場・駐輪場をご利用ください

「象」上演直前!出演者紹介最終回: 小林龍二



 立夏です。
 いよいよThe Out of Beast 2018「象」の上演が来週末(9月7日~9日)にせまってまいりました。
 本番直前連載と称してはじめた出演者紹介もこれでラストです。
 
 三人目は小林龍二です。
 
 最近「Mr.獣の仕業」と呼ばれていい気になっているこちらの男です。




 はい、実にいい気になっている顔ですね。
 
 しかしいい気になるのも当然で、そもそも「Mr.獣の仕業」と呼び始めたのは私ですし、何より小林さんは今プチモテ期がキテいます。モテて謙虚になれる人は世の中にはそうそういやしません。今回はそのことを書きます。
 
 五年ほど前、私は「みんなに好かれる小林さんになってほしい」というようなことを言ったそうです。
 なぜ言ったかというと、今から書くことはほとんどフィクションなんですが、その頃の小林さんは目が合った人間はコンマ2秒で殴りつけるわ、野に咲く花にもツバを吐きかけるわで、歩くジャックナイフみたいだったのです。近寄る人間は誰もおらず、みな彼を恐れていました。というか、避けていました。


 
 そのハードボイルドさから男性ファンは数多くいました。「男らしいわあ」と言ってくれる少年、お兄さん、おじさん、おじさん……何故か高いおじさん率。そして蜘蛛の子を散らすように逃げていく女性たち…。たくさんのおじさんに囲まれながら小林は女子にキャーキャー言われるもうひとりの男性劇団員田澤を鬼の形相で見つめていたのです。
 
 そこにひとりの天使が現れました。ミドリカワユイさん(仮名)女性です。 彼女は劇場に訪れ私にそっと言いました。
「小林さんのファンです」
「これを、渡しておいてくれますか。名前は伝えないでください」
 逆ガラスの仮面現象です。
 
 その後同時多発的に
「小林さん好きです」「小林さんの芝居すばらしいです」「小林さんなんでそんなにいい人なんですかなにかウラがあるのではないですか」
 という声がチラホラと聞かれるようになり現在に至りますが、これはすべて天使ミドリカワが開いた夢の扉だと解釈しています。
 
 小林よ、お前は人生またとないモテ期にホクホクとしているだろうか。
しかし調子に乗るなかれ、かつて君のファンがなぜかおじさんばかりだったとき、そのときと何も変わらず、おじさんたちは今も君を応援しているということを……フォーエバー。


 
 ここまではほぼフィクションだったわけなんですが、そんな小林さんは今回はおじさんの役をやります。おじさんに愛され十年、いつの間にか小林さん自身もすっかり若手のおじさんになりました。
 ついでに、獣の仕業旗揚げ以前に封印した小林さんの爆発力のある芝居を、十周年の今解禁いたします。小林ファンの人もそうでない人も、これまでとひと味もふた味も違う俳優小林をどうぞ目撃してください。
 
 
 
 公演は来週9/7(金)~9/9(日)です。
 以下のカルテットオンラインからご予約をお待ちしております。
「象」チケット予約フォーム
 


 

The Out of Beast 2018「象」



作:別役実(三一書房「別役実戯曲集」より)
演出:立夏
出演:手塚優希 立夏 小林龍二

 とある病院。そこには背中に被爆痕のあるひとりの病人が入院している。
 病人は日々歩く練習をしている。病人の夢は、自分の足でもう一度あの街に行くことである。自分の被爆痕を人目に晒すために。
 見舞いにやってくる病人の妻と甥も同じく被爆者であるが、彼らはそのような野心は持ち得ない。
 
 男は叔父の被爆痕を、むしろ憎んでいた。男は何もせず、ただ静かに暮らしていたかったのだ──
 
 ──敗北を強いられた人々の悲しみと孤独をさりげない手触りで描いた別役実初期代表作。

 

○日時:


2018年9月7日(金)~9月9日(日)
9/7(金) 20:00
9/8(土) 14:00/17:00/20:00
9/9(日) 14:00/17:00

○料金:


2,000円(前売・当日ともに)
リピーター割引:1,000円(半券持参・要予約)

・上演時間:65~70分
・受付開始・開場は開演30分前
・小学生未満のお子様のご入場はご遠慮ください
・開演10分前を過ぎますとキャンセル待ちのお客様を優先してご案内致しますので、お席の確保ができない場合がございます。お時間には余裕を持ってお越しください
・リピーター割引は本公演の半券のみご利用いただけます

○チケットご予約:


ご予約はWebフォームからのご予約が便利です。
メール・電話でも受けつけております。いずれのご予約方法の場合にも当日会場受付でのお支払です。

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必要事項を入力の上「登録」をしてください。

電話またはメールから予約する


・09027509136
・swz★live.jp(★を@に変えてください)
お名前(フリガナ)、ご連絡先、ご予約日時、枚数をご連絡下さい。

○会場:


レンタルスペース+カフェ「兎亭」
(練馬区旭岡1-46-12エイケツビルB1)
・西武池袋線「江古田」駅より徒歩7分
・都営大江戸線「新江古田」駅より徒歩13分
※ 会場には駐車場・駐輪場はございません。公共交通機関をご利用いただくか近隣の有料駐車場・駐輪場をご利用ください


製作者一同、皆様のご来場を心よりお待ちしております。