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獣の仕業のしわざ

劇団獣の仕業のブログです。 日々の思うこと、 稽古場日誌など。

瓦礫のソフィー出演者紹介その6:雑賀玲衣

立夏です.
 先月末から始まった獣の仕業「瓦礫のソフィー」出演者紹介も今回で最終回となりました.
 「出演者の現在を主宰が長々と具体的に説明する」を自分のテーマに連載してまいりましたがいかがだったでしょうか.
 これまでの紹介記事は下記のリンクからご覧いただけます.
 さて,最終回を飾るのは,お客様の中にもファンの多い雑賀「雑賀玲衣」です.

 

雑賀玲衣 ReiSaika

  • 1989年生まれ,神奈川県出身
  • 第二回公演,第三回公演に客演として獣の仕業に登板し,2011年に俳優として所属
  • その後第五回公演以降のすべての本公演および「d-倉庫現代劇作家シリーズ5:J-P.サルトル『出口なし』」に出演


 雑賀玲衣は獣の仕業旗揚げ公演を客席で見ている.その後出演したいと団体に直接コンタクトを取ってくれてから今に至る.
 当時そのメールを受け取った既存メンバーの動揺は凄まじい.年下の女性が礼儀正しさと熱さを兼ね備えた長文メールを送ってきてくれたのだから当然だ.その当時のメールを皆様にお見せしてその感動を共有したくもあるが,本人のプライバシーがあるだろうはずなので,ここでの公開は差し控える.
 あれから随分と時が経ち,彼女は見事にうちの立派な女優である.空騒ぎではメインヒロインを愛嬌たっぷりに演じ切って,主演も脇もできる俳優であることを証明した.最近では「ついうっかり」手塚を呼び捨てにするなとして天真爛漫っぷりを発揮しつつある.
 俳優としての彼女の話をすると,彼女は劇団の中では最も自己嫌悪やコンプレックスが強いのかもしれない.美しい舞踏も堂々としたアクの強い芝居も,それらの自分の弱さを補強し支えるための彼女が選んだ努力のひとつなんじゃないだろうか.
 稽古場での彼女は声も小さいし,いつの間にかすっかり自信をなくしているし,でもやるからにはしっかりやりたいようだし一見聞き分けもいいのでややこしい.もっと我儘でもいい,もっと私を困らせてもいいというようなことを伝えたいが伝わっているのかいないのか…と思っている内に本番では誰より我儘な芝居をするから更にややこしい.稽古場でのシオラシサは見る影もなく,私は初日の客席でいつもずっこけている.と言っても,私は最終的に良い芝居をしてくれればいいと思っている,これは本心.
 次回の公演の彼女については,以上を踏まえて色々新しくしてみたいなと思い,今までと違った役をお願いしている.
 彼女の普段の不安や葛藤をかき消すのがあの本番の迫力なのであれば,そのような派手な振る舞いや誇張がなくてもあなたはもっとまっすぐと,弱いまま,折れそうなまま,ただ何もせずに立っているだけで激しく存在できるのだ.やるぜ.やるんだぜ.


私服が派手な子.こちらはちょっと抑えめですね?

◆本人へショートインタビュー◆
── 俳優としての自分の魅力は何だと思いますか?
「安定感と、指先の表現と、追い詰められた時のどすこい節」
── 今回の意気込みを一言お願いします.
「3年ぶりのオリジナル作品に向き合おうという今、様々な葛藤とぼんやりとした不安を抱えてここに立っている自分がいます。これまでの自分の存在が揺らいでいる今この瞬間にこの作品と向き合うのは、もしかしたら運命なのかもしれないな、と考えております。自分の心と、作品と、そうして観に来ていただいた皆様ひとりひとりと対話する気持ちで舞台に立ちたいと思います。よろしくお願い致します。」


◆獣の仕業次回公演情報◆

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第十回公演「瓦礫のソフィー」
[See you, and thanks for all the Fishes]

日程:2015年12月5日(土)6日(日)
チケット発売日:2015年10月1日(予定)
開演時間:
5日(土)15:00/19:00

6日(日)14:00/18:00
 # 上演時間:85分以内(予定)
会場:吉祥寺櫂スタジオ
料金:2,000円(前売・当日同料金)
作・演出:立夏
出演:凛子 田澤遵 きえる 藤長由佳 雑賀玲衣 小林龍二
演劇ポータルサイト、Corich舞台芸術にも公演情報を掲載しております。
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瓦礫のソフィー出演者紹介は今回が最終回です.ご覧いただいた皆様,ありがとうございました.
まずは俳優個人を紹介させていただきましたが,いかがだったでしょうか.

今後もこちらのBlogでは稽古場日誌やあらすじ紹介など,本番まで定期的に更新致します.
お時間ありますときにまた覗いていただければ幸いです.





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