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獣の仕業のしわざ

劇団獣の仕業のブログです。 日々の思うこと、 稽古場日誌など。

瓦礫のソフィー出演者紹介その5:凛子

  立夏です.
 「瓦礫のソフィー」出演者紹介も今回を含めて残す所あと二回となりました.
 これまでの紹介記事は以下のリンクからご覧頂けます.
 今回紹介させていただく俳優は,本公演のキャストクレジットの先頭にいる俳優です.つまりは,主演です.獣の仕業では初の主演を務めますは凛子でございます.

凛子 Rinko

  • 1985年生まれ,栃木県出身,明治学院大学卒
  • 劇団設立より俳優として所属
  • 旗揚げ公演,第五回公演,第六回公演,第九回公演に出演

 獣の仕業は「誰が主演であるか」が作品のイメージに強く作用する.私が脚本を執筆する際に作品全体を主演俳優のイメージで製作するためだ.これはオリジナルでも既存脚本でも変わらない.そのため自然,主演俳優の背負う比重は他の俳優に比べて大きいものとなる(これは一般的にそうであると思う).
 そのような中で,凛子を主演俳優に据えたいと言う思いは一年ほど前から漠然と持っていた.それを確信にまで押し上げたのは2014年11月に上演した前回本公演「ヴェニスの商人」.彼女が演じたジェシカ登場のラストシーンを見た時である.ラストの彼女の芝居を見て,「あーこのぐっちゃぐちゃの状態であと80分芝居やってもらいたい」と強く思った.今回はそれを実現したいと思う.なんとか.
 彼女は舞台上でとても透明になる.自然に喩えるならば水,あるいは空気,あるいは風のようなものだ.我がない.「失敗したらどうしよう」的な怯えもなく,「いっちょやってやるぜ」的な強欲さもない,誤魔化しもない.舞台上にすうっと垂直に,そして小さじ一杯分ほどの僅か,気怠げに立つ.「清潔感」と言う概念をヒトの形にしたら,およそ凛子に近しい姿をしているだろう.存在が放つ言葉のない清潔さ.現時点での凛子の魅力はそれに尽きる.わざと嫌味ったらしい言い方に換えるならば,今の所はそれ以上でも以下でもない.しかしたったそれだけのことが,観客の皆様の視線を逃さないだろう.

 獣の仕業の主演俳優,それはつまり,その物語がすべて彼女の物語であることと同義だ.これは凛子の,いや,凛子が生きる登場人物のために書かれた物語だ.
 今回は是非,その透明で強烈な不在を作品と舞台に存分に充満させて欲しい.頑張ろう.
 ちなみに本人のパーソナリティーは舞台上とは真逆でノリノリのイケイケゴーゴーで食欲旺盛な可愛らしい女性ですのでご注意ください.

膝丈白ワンピース,まだまだ現役でいけます.


◆本人にショートインタビュー◆
── 俳優としての自分の魅力は何だと思いますか?
動きがふにゃふにゃなとこ。最初は芯が通ってなくて嫌な部分だったけど、まぁそれが自分かなと最近思ってきました。
── 今回の意気込みを一言お願いします.
「久しぶりの完全獣脚本です。どんな形になるか私にも全く分かりませんが、また頭を悩ませて、お客様に伝わるように努力の日々が始まります!ふにゃふにゃしながらも頑張りますので、どうぞよろしくお願いします。」

 今回は「凛子」を紹介させて頂きました.いかがでしたでしょうか?
 最終回は「雑賀玲衣」です.またご覧頂けましたら幸いです.

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お電話でのご予約については、10月10日(土)からご対応いたしますので、もう少々お待ちくださいませ。


第十回公演「瓦礫のソフィー」
[See you, and thanks for all the Fishes]

日程:2015年12月5日(土)6日(日)
開演時間:5日(土)15:00/19:00
     6日(日)14:00/18:00
 # 上演時間:85分以内(予定)
会場:吉祥寺櫂スタジオ
料金:2,000円(前売・当日同料金)
作・演出:立夏
出演:凛子 田澤遵 きえる 藤長由佳 雑賀玲衣 小林龍二
演劇ポータルサイト、Corich舞台芸術にも公演情報を掲載しております。
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