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獣の仕業のしわざ

劇団獣の仕業のブログです。 日々の思うこと、 稽古場日誌など。

[THE BEAST]出演者紹介1 きえる



 立夏です。ブログではご無沙汰しております。
 さて、獣の仕業 第十三回公演[THE BEAST]の上演まで二週間となりました。
 今回出演する俳優たちをひとりずつ紹介していきます。
 
 今回はあいうえお順にしようかと思います。
 第一回目は「きえる」!
 
 きえるが初めて出演したのは2014年に王子pit北/区域で上演した第九回公演「ヴェニスの商人」[Kingdom Come]。あれから4年の月日が経ちました。稽古場では「みんなの妹」のようなきえるですが、4年の月日を思い起こすとずいぶんお姉さんになったなと感じます。
 
 きえるは感受性が豊かな俳優。それゆえ、彼女自身が「ノるかどうか」が芝居に大きく影響します。
 
 標準的なことを言えば、演じている俳優がノっているかいないかは作品には関係がありません。ノっていても、いなくても、たとえテンションがダダ下がりでも、常に最高の芝居を提供すべきです。

 しかしきえるに関してはその「ノった」ときの演技が半端ではない。キャリアや実力が倍以上違う共演者たちがいる中で、観客がみんなきえるだけを見ている──そんな舞台をこれまで何本も見ました。
 私は真摯に芝居をすることの比喩としての「生きる」という表現を、個人的には積極的に採用しないのですが、彼女を見ていると舞台上で生きているとしか言い表せない瞬間があります。彼女自身の感受性や感情が役とみっちり癒着して舞台に立ち上がった瞬間。なんとも美しいなあと思います。
 
 演出家としてはきえるのその「スイッチ」を彼女自身と協力しつつポチポチ押していくのが仕事かなと思う反面、もうちょっとノってないときの芝居のアベレージ上げてくれよとも思うすばらしき日々です。
 
 しかし、実を言うと俳優としての私自身がきえるに輪をかけてその手の「スイッチ女優」です。しかもきえるのほうが俳優としては優れていますし、全然人のことこんな風に書く資格、ない。だからなんていうかきえると芝居作っていると、自分の実態と理想の矛盾というか、やってることと言ってることのツジツマ合わない部分というか、みずからの本質的なウィークポイントをくすぐられてしまって、まあ、あれですね、日々精進です。



 そんな彼女ですが、今回本人曰く「孤高の役」を演じます。
 脚本を書きながら、これはきえるには合わない役だなー、まあ大変だろうなーと思いながら、でもどこかで「きえるがやってくれたら面白いかもな」とも思っていた、そんな登場人物です。
 まだ上演まで二週間ほどございますが、そんな最初の私の心配はどこへやら、非常に優しくタフな役作りをしてくれていて、本番までのこれからの伸びしろも楽しみでなりません。
 これまできえるを応援してくれた皆様にとっても、また獣の仕業をこれまでご覧になってくださった方にとっても、今までお目に掛かったことのない役柄だと思います。
 
 私はこれまで十年間、このタイプの役柄を舞台に登場させることを意図的に避けてまいりました。
 この言葉の意味は、当日劇場にご来場いただいて、パンフレットをご覧いただければ、きっとすぐおわかりになると思います。
 



 公演は来週12/22(土)~12/24(月祝)です。
 以下のカルテットオンラインからご予約をお待ちしております。
[THE BEAST]チケット予約フォーム
 


 

獣の仕業第十三回公演[THE BEAST]



作・演出:立夏
出演:小林龍二 手塚優希 松本真菜実(salty rock)松村瀬里香 きえる 雑賀玲衣
スタッフ:照明 寺田香織 音響 新直人(salty rock/零's Records)フライヤー撮影 かとうはるひ 宣伝美術 塩澤亜美子

かつて地球に多く生息していた"エンゲキジン"という動物が滅びようとしていた。
あるものは子供ができたため、あるものは演劇で食っていけず、あるものは……
そして千年後。とうとう地球上のエンゲキジンはある男ひとりになってしまった。
男はかつて十年続いたある劇団のメンバーだったが、
昔の仲間との思い出を忘れることができずに、滅んだ仲間を泥で作り稽古を繰り返していた。

そんな彼の元にひとりの女がやってくる。女は言う。
「私の名はシュジンコウ。月からやってきた"カンキャク"最後の生き残りです」
千年の時を超え、エンゲキジンとカンキャクが出会う。そして再び演劇が始まる──

現在あるいはかつて演劇に身を捧げたすべての演劇人へ、
そして演劇を愛するすべての観客へ贈る獣の仕業流、全身全霊"演劇讃歌"

 

○日時:


2018年12月22日(土)~12月24日(月祝)
12/22(土) 15:00/19:00
12/23(日) 14:00/19:00
12/24(月祝)14:00/18:00

○料金:


2,000円(前売・当日ともに)
リピーター割引:1,000円(半券持参・要予約)

・上演時間:80~85分
・受付開始・開場は開演30分前
・小学生未満のお子様のご入場はご遠慮ください
・開演10分前を過ぎますとキャンセル待ちのお客様を優先してご案内致しますので、お席の確保ができない場合がございます。お時間には余裕を持ってお越しください
・リピーター割引は本公演の半券のみご利用いただけます

○チケットご予約:


ご予約はWebフォームからのご予約が便利です。
メール・電話でも受けつけております。いずれのご予約方法の場合にも当日会場受付でのお支払です。

Webフォームから予約する(カルテットオンライン)


[THE BEAST]チケット予約フォーム
必要事項を入力の上「登録」をしてください。

電話またはメールから予約する


・09027509136
・swz★live.jp(★を@に変えてください)
お名前(フリガナ)、ご連絡先、ご予約日時、枚数をご連絡下さい。

○会場:


吉祥寺櫂スタジオ
(東京都武蔵野市吉祥寺南町4-6-1)
・JR中央線・京王井の頭線「吉祥寺」駅より徒歩12分
※ 会場には駐車場・駐輪場はございません。公共交通機関をご利用いただくか近隣の有料駐車場・駐輪場をご利用ください

演出ノートなど詳細はこちら
http://kemono.xxxxxxxx.jp/13th/13th.html


製作者一同、皆様のご来場を心よりお待ちしております。
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