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獣の仕業のしわざ

劇団獣の仕業のブログです。 日々の思うこと、 稽古場日誌など。

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1/22[THE BEAST]出品:1/22,25,29写真展特別企画「BRICOLAGE THEATER『3X3』」に獣の仕業が参加します。



 あけましておめでとうございます。
 旧年中は大変お世話になりました。2019年もよろしくお願いいたします。
 
 早速なのですが、昨年12月に上演した第十三回公演[THE BEAST]がリーディングバージョンにリライトされてなんと今月! 再演されることになりました。
 写真展が開催される会場での複数団体が出品する企画で、獣の仕業以外にも「舞台芸術創造機関SAI」「兎団」の人気作品がリーディングでご覧いただけます。
 
 写真展「かわのせかい」の会場で行われる「観客の上演中のスマホ撮影自由」および「観客の上演中の移動自由」なリーディング企画
 特殊な条件の中で、演者と観客がどのように交差していくのか、実験的かつ娯楽的な仕掛け満載の企画です。
 
 各団体の演者が3作品それぞれに参加する「シャッフルキャスト」を採用しており、獣の仕業[THE BEAST]にはそちらの2団体ゆかりの俳優さんが出演してくださいます。反対に、2団体の2作品には獣の仕業から手塚優希と立夏が出演しております。
 以下詳細です。情報盛りだくさんなのですがぜひご覧ください。


写真展「かわのせかい展」特別企画上演"撮影する演劇"


BRICOLAGE THEATER『3X3』




舞台芸術創造機関SAIが企画協力の写真展
「かわのせかい展」
舞台写真を中心に撮影するユニット『カッパとカメ』の初個展に合わせて、
彼女たちが撮影した劇団を集めたイベント公演が決定した。

SAIを含めた3つの団体が3日間で3本の作品を日替わり上演。
各団体の出演者がシャッフルし、各団体の戯曲をリーディングする。

この企画では「ブリコラージュ」的発想を基に上演と写真の可能性を思索する。
“繕い”や“間に合わせ”という意味を持つこの言葉から、
間に合わせのように「既にある戯曲」を
「今ここに集まった俳優」とが
「台本を持ったまま上演」し、
そしてその瞬間を「撮影し切り取る」とした場合、
どんな意味が生まれるのだろうか?

(舞台芸術創造機関SAIのHPより抜粋)

○タイムテーブル


2019年
1月22日(火)20:00~ 獣の仕業[THE BEAST]
1月25日(金)20:00~ 兎団「CAFE BIANCO」※手塚、立夏出演
1月29日(火)20:00~ 舞台芸術創造機関SAI「FAKE MATCH GIRL」※立夏出演
(以下、3作品共通)
・上演時間:60-70分
・受付開始:開演の30分前
・開場時間:写真展会場と同時(上記3日間の写真展開場時間はすべて15:00です)

チケット料金


・一般:2,500(スマホ撮影権+1ドリンク)
※予約なしのご来場の場合+500円
・特別:3,500円(写ルンです&スマホ撮影権+ドリンク/要予約)

○ご予約フォーム


https://www.quartet-online.net/ticket/brth01?m=0ajfgce
※ 備考欄に「獣の仕業」と記載いただきますと獣の仕業が強くなります

○会場


江古田兎亭B2 アトリエ・サードプレイズ
〒176-0002 東京都練馬区旭丘1-46-12 エイケツビルB2



1/22(火)獣の仕業[THE BEAST]作品詳細



作・演出:立夏

出演:
小林龍二(獣の仕業)
斉藤可南子(兎団)
石黒礼子(兎団)
松尾武志(兎団)
倉垣吉宏(舞台芸術創造機関SAI)
松本真菜実(salty rock)

 昨年12月に初演上演された作品が早くも再演です。
 終演直後からお客様には追加公演や再演の声もいただいていて、この作品は獣の記念碑として今後も育てて行きたいとは思っていました。しかしまさかこんなにも早く再演の機会をいただけるとは思っておりませんでした。
 
「写真展会場で行われること」「リーディングであること」に寄り添えるように、初演戯曲をリライトしております。奔放な(ワガママな?)登場人物たちの放言暴言罵詈雑言のテキストの勢いはそのままに、初演ではカットした台詞を戻したり、演出効果で聞き取りようがなかった台詞たちをしっかり聞かせる演出にしたりしています。

「観客全員がカメラマンになる」という企画のコンセプトのひとつと「演劇とは?」「観客とは?」を問うていた[THE BEAST]の作品コンセプトは驚くほど親和性が高いです。

「[THE BEAST]は今回の企画のために書き下ろしました」と嘘をついても恐らく違和感はそこまで持たれないだろうと、リライトをしながら何度も思いました。今回の企画の上に[THE BEAST]を乗せることで、また新たな視点で戯曲そのものの、シンプルな魅力を再発見できるだろうと、思っています。

 キャストは、言うまでもなく豪華です。兎団の皆様と舞台芸術創造機関SAIが総統、倉垣さん。
 初演からは小林龍二とsalty rockの松本真菜実
 このキャスト陣は、あぶない。もちろんいい意味です。正統派役者、技巧派役者、邪道な人、パワーファイター、様々揃い、バラバラで、いい意味で初演のイメージを粉々にブチ壊してくれるメンバーです。どうなっちゃうの…っていうか、どーなってもしらんぞって感じです。
 
「どうなっても知らんぞ」とか「どうなってもこの人らなら大丈夫」みたいなものを抱えながら、
 最高にカオスでスリリングでセクシーな、
 新しい[THE BEAST]をお届けできればと思います。



1月25日と29日にも獣の仕業メンバーが出演します。

1月25日 兎団「CAFE BIANCO」…手塚優希、立夏出演



 何度も再演され去年フィナーレとなった兎団の人気作品「CAFE BIANCO」が帰ってきました! 見逃してしまった方、本当の本当に最後のチャンスですよ。青年画家と少女の悲しい恋の物語です。
 兎団さんは当日にお客様のくじ引きによってシーンごとのキャストが決まる「シャッフルキャスト」での上演です。
 誰がどの役を演じるかは、ご来場いただいた皆様の「引き」にかかっております。
 

1月29日 舞台芸術創造機関SAI「FAKE MATCH GIRL」…立夏出演



 こちらもSAIの人気作品。様々なバージョン、様々な土地で上演された強度のある作品です。2017年の末にはじめて本作を拝見したのですが、痺れましたね…。とにかくSAIはカッコいいのです。ダサいことを一個もしない。
 SAIへの出演は「ランダム・ヘイト・ラヴ・ウォール」以来です。
 
ご予約:(1/22,25,29いずれも以下からご予約いただけます)
https://www.quartet-online.net/ticket/brth01?m=0ajfgce
※ ご予約の際「備考欄」に「獣の仕業」と書いていただけますと、獣の仕業が強くなります。

企画詳細(舞台芸術創造機関SAIホームページ)
http://stageguide.kuragaki-sai.com/guide/brth01/




【当公演に関する注意】
■当公演は写真展での企画上演です。通常の演劇公演とは異なる点がございます。
以下の注意点を御理解いただいた上、御参加下さい。
①全席自由席です。上演中の移動が可能となっております。
②上演中の写真撮影は自由です。
③電話・LINE等の着信音/通知はお切り下さい。シャッター音は問題ありません。※各団体上演前に再度音については説明があります。
④途中入場は可能ですが、15分以上の遅刻は入場をお断りいたします。
⑤展示写真には触れないように御注意下さい。
⑥撮影された写真をインターネット上に公開する際、他のお客様の顔が写っている写真は、加工した上で公開下さい。




また本企画は、写真展の特別企画です。
観劇の際早めにご来場いただければ先に写真をご覧いただけます。
また、写真展のみのご来場ももちろんできますのでぜひお越しください。

カメとカッパ 写真展


『かわのせかい 展』



期間:2019年1月20日(日)~2月2日(土)
15:00-20:00
15:00-20:00
入場無料/木曜日定休

※最終入場は30分前
※下記日程のみ開館時間変更あり。

1/20(日):18:30-23:00(OPENING PARTY有)
1/26(土)27(日):10:00-18:00
2/2 (土):10:00-14:00
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[THE BEAST] 登場人物振り返り+外部出演情報


 立夏です。皆様、年の暮れ、ゆっくりお休みになれているでしょうか。それとも、ギリギリまで忙しくされておりますでしょうか。「忘年会で忙しい」という方もいるかもしれませんね。

 獣の仕業第十三回公演[THE BEAST]は、上演から一週間経ちました。いやはや、あっという間ですね。現在もご感想をSNSでいただいており、一同嬉しい限りです。

 今回のエントリーでは、本番前にできなかった登場人物紹介を、公演写真と台詞とともにしてまいります。


 
 また、次回出演情報がある俳優についてはお知らせも併せて書きましたのでので[THE BEAST]をご覧になって気になる俳優がいたお客様は、ぜひその舞台にも足をお運びください!

 

ザ・バウシュリタウ・ユキヅリレテ(小林龍二)


「いいからやれよ演劇。台詞言えよ。段取りやれよ。演技しろよ。お前の事情とか自己表現とかどうだっていいんだよ」


 3018年、異常気象により雨が降り止まず大地が泥のぬかるみで覆われてしまったこの世界で唯一の"エンゲキジン"の生き残りとなった男。変な名前。
 

 小さな劇団のエンゲキジンとして演劇という生命活動を行っていたが、仲間のエンゲキジンは全員劇団をやめてシャカイジンになってしまった。彼は、かつての仲間が忘れられず、泥でエンゲキジンを作り、泥まみれの稽古場でひとり、演劇の稽古を繰り返していた。


 物語後半、エンゲキジンからシャカインジンになるザ・バウシュ。
 バカだから謝罪会見の場にも鞄持ってきちゃう。


「ここから見える景色があまりに眩しかったから、なんて安全なんだろうと思いました。永遠なんだとも、思いました。でもね、思い出してください。はじめっからこの星はそういう星です。この世のどこにも、永遠はない」

小林龍二 出演

2019年3月22日(金)〜2019年3月24日(日)
salty rock「Life's Like a Lovestory」@江古田カフェ・フライングティーポット
 
 

ジカン(手塚優希)


「私昔から、才能のあるイケメンじゃない男が大好きなんだよね。ねえ、私、かわいいですか」

 ザ・バウシュの劇団にかつて所属していたエンゲキジンのひとり。稽古と本番の合間にバイトをギッチリいれていて毎日大忙し。もはや演劇の合間にバイトをしているのかバイトの合間に演劇をしているのか本人にも分からない。
「演劇をやっているとお金がキツい」という理由が公式の理由だが、実は密かに思いを寄せていたザ・バウシュに相手にされないから辞めたのだというのは、劇団内公然の秘密。


 ゲキダンインメンバー全員から、ビンタされたり、転がされたり、踏みつけられたり、大外刈を食らったりする。みんなだいすきジカンちゃん。

手塚 優希 出演

2019年02月01日(金)〜2019年02月03日(日)
インプロカンパニーplatform主催「ACTIMELEE SAGA」@ステージカフェ下北沢亭
詳細:http://www.plafo.info/
ご予約:https://www.quartet-online.net/ticket/actmeleesagd
※手塚は4ステージのみ出演

2019年03月04日(月)〜2018年03月10日(日)
劇団ゴールデンタイム!「ギヤストレイン」@アートスペースプロット
詳細:http://goldentime.main.jp/

 

カイワ(松本真菜実/salty rock)


「演劇やってる私って、結構イケてましたよね。でもイケてるって意味ありましたかね。私は演劇を助けなかったのに」

 ザ・バウシュの劇団にかつて所属していたエンゲキジンのひとり。劇団最年少であったが生意気な発言でたびたび劇団の空気をピリつかせるマジレスが得意技。ザ・バウシュに恋する公私混同のジカンや、演劇エンジョイ勢のコヤイリを内心見下す自称ストイック。かわいいと評判で、ジカンの嫉妬を一身に受けるがどこ吹く風。さすがの風格である。しかし内面は誰よりナイーブ。攻撃は最大の防御とはよく言う。
 

 台詞には一切書いていないが、趣味は奢ってもらったご飯をインスタにアップすること。

松本真菜実 出演

2019年3月22日(金)〜2019年3月24日(日)
salty rock「Life's Like a Lovestory」@江古田カフェ・フライングティーポット
 

コヤイリ(松村瀬里香)



「みんなの出会ったのだってたまたまだよ。でもうちは好きになったもん。うちはみんなが好きだから演劇やったよ。それともカイワちゃんの好きとうちの好きって価値が違ったの?」

 ザ・バウシュの劇団にかつて所属していたエンゲキジンのひとり。新婚さんで妊娠三ヶ月。そんなにたくさん動いて大丈夫か、母体が心配である。
「何事も楽しく」がモットーで演劇と心中する気もサラサラない。でも、一番欲がなく仲間のために頑張るエンゲキジンで、実はこういうタイプのほうが調和の取れたいい演技するパターンって、結構あるよね。


 もうすぐお母さんになるのに隠れぶりっ子のコヤイリ。一人称「うち」もそろそろ痛い歳だから辞めたほうがいい。

松村瀬里香 出演

2019年3年1日(金)~2019年3年4日(月)
あんっ♥HappyGirlsCollection「膣息愛~イキてるだけでhomeられたい!~」@PRiMETHEATER
詳細: https://ameblo.jp/an-happygirls-collection/entry-12418263029.html
※◇芝居パート ◆ポエトリーパート どちらも出演

サッカ(きえる)


「今から起こることは物語だ。あんたの大好きな演劇の時間だ。やってみろクソ俳優。台詞がねぇとできねぇなら書いてやンよ、アァ!? 頭下げろ、頭が高ぇンだよ!」

 ザ・バウシュの劇団の代表であり作演出。稽古中の気難しい元ヤン風の態度とソレ以外のときのフニャフニャっぷりの落差に周りが異常に気を遣っているが本人気がついていない。
 ザ・バウシュが、エンゲキジンが演劇を辞めてしまうことを「失敗」と表現すること、そしてその辞める事情を「汚れている」と表現することに真っ向から対立し最後には劇団解散を宣言した。
 

 あまり劇中のダメエピソードのないサッカだったが、ボツになった台詞の中に「酔っ払って記憶がない間にAmazonカスタマーレビューを書きまくり髪を短く切った」というものがあった。多分こいつが一番シャカイジンに向いていない。


 
 

シュジンコウ(雑賀玲衣)


「誰もいない空間に話しかけた日々の中で、私は観客として、演劇を信じて飛んできた。ザ・バウシュ、私とあなたはあの空をへだてて鏡合わせに生きていたのだ」



 太陽系第三惑星「月」より、エンゲキジンを観劇しにロケットに乗ってやってきたカンキャク最後の生き残りであり、演劇における構造上の主役である。カンキャクは乱獲により個体数が激減し最後の一人が十年前に消息を絶っていたが、それが彼女の母親であった。母親は彼女を乱獲から守るために月に逃亡し、ひとりでシュジンコウを育てた。



 エンゲキジンを辞めてシャカイジンになったザ・バウシュを追いかけ回し、彼の謝罪会見では雪かごから雪を降らせてカタルシスを演出。カンキャクがひとりでもいる限り、エンゲキジンもまた死ぬことが許されないのである。


 母親が死んでしまったあと、月で「ままごと」をしていた。ままごともまた演劇のひとつである。
 
 

居酒屋にいたいつかの演劇人たち


「変な名前」「じゃあ、また、やりますか」

居酒屋にひとりできた女


「ひとり、なんですけど」

居酒屋の店員


「いらっしゃいませ」




 以上をもちまして登場人物紹介は終わりです。

 今日も明日も色んな演劇が色んな場所で行われています。
 その中でどの芝居を見るか……とても嬉しい悩みですが「[THE BEAST]に出てた俳優が出てるなら…」という思いがそのきっかけのひとつになれば、こんなに嬉しいことはありません。



 そして、このブログも2018年は書き納めです。
 本年は「象」と[THE BEAST]の2作品を発表いたしました。
 いずれもご来場、ご支援およびご声援いただいた皆様には御礼申し上げます。



 来年も獣の仕業は新しいことを取り入れて進化し、精進して行ければと思っております。こちらを本年のご挨拶とさせていただくとともに、来年の皆様の演劇製作やご観劇が、本年以上に皆様の楽しい冒険の旅になりますことを心よりお祈りいたします。

(もしかしたら、来年早々お目にかかれるかもなのですが、そのお知らせはまたの機会に…)

 2018年 12月 立夏



(カンパーイ!)

獣の仕業 [THE BEAST] 終演のご挨拶〜演劇の所在地へよせて〜



 立夏です。
 獣の仕業第十三回公演[THE BEAST]にご来場いただきました皆様、誠にありがとうございました。
 
 皆さん、演劇好きですか。
 私は好きです。
 
 [THE BEAST]では、3018年の地球で、最後のエンゲキジンの生き残りのなった男と、カンキャク最後の生き残りとなった女、そして演劇を愛しながら泥人形になった女たちの物語を製作いたしました。入り口の設定としてSF的な要素を用いつつ、内容としては演劇人が日々直面している大小様々な事情を軸にした作品でした。


 
 劇中起きたエピソードや登場人物たちが語る事情は、私がこれまで演劇人の端くれとしてときに直接、ときに間接的に見聞きしたものたちです。「あるある」と思っていただいたことも「ねえよそんなもん」と思ったこともおありかと思います。



 それはそうです。私もそう思います。
 演劇を作る中で考え方も色々変わってまいりました。その、これまで経過した価値観がすべて矛盾しながら同時にあるような状態になっている、というのが現在の自身の状態です。
 
「演劇を好きになったのはたまたまだ」とも思い、
「私にはこれしかない」とも思い、
「演劇やってる私って結構イケてますね」とも思い、
「泥も結構いいもんだよ」とも思い、
「好きなことを続けるのって難しいのかもしれないね」とも思い、
「俺が世界で一番だ」とも思い、
「みんなが喜んでくれる演劇できるようにヘタクソだけど頑張ろう」とも思い、
「ほらズルじゃん」とも思い、
「ゴシャゴシャうるせんだよいいから演劇やれ」とも思い、
「そんなそれぞれの事情こそが演劇だ」とも思います。



 たくさんの矛盾。それならばその矛盾したすべてを同時に舞台にあげてみよう……
 価値観を特徴ごとにそれぞれの登場人物に割り振りましたがすべて私の中では「正」です。どれも正しく、あるいは正しさなどありません。


 
 今回の作品は相変わらずかなり好きに書かせていただきましたが、唯一細心の注意を払ったのはそこでした。
 演劇という自分が現在携わっている業界に対して、特定の価値観を称賛しあるいは批判しているように見えないこと。
 
 細心の注意を払いすぎた結果、全方位ガッと突き飛ばしてギュッと抱きしめる結果になったわけですが……私は、それらがすべて演劇なのだと、思っております。
 
 俳優も、脚本家も、演出家も
 小屋付きも、照明家も、音響家も、舞台監督も
 小道具も、衣装も、カメラマンも
 演劇始めたばっかりで楽しくてしょうがないあなたも
 なんで演劇やってるのか分からなくなってしまったあなたも
 自分の演劇は最高だと思ってるあなたも
 最低だと思って落ち込んでるあなたも
 演劇でお金を稼ぐ方法を真剣に考えているあなたも、
 お金のことは気にせず自由な表現をしたいと思っているあなたも、
 っていうかとっくに稼げてますけどというあなたも
 演劇を辞めたあなたも、やめそうなあなたも、やめる気なんてさらさらないあなたも
 どんな演劇でも褒めちゃうエンジョイなあなたも
 どんな演劇でも批判しちゃうストイックなあなたも
 自分さえかっこよければいいあなたも
 自分だけかっこよければいいってやつ何なのって思ってるあなたも
 別に演劇じゃなくていいあなたも、演劇じゃなきゃ駄目なあなたも、
 そもそも演劇の定義をしよう話はそれからだって感じのアカデミックなあなたも、
 みんなが笑って泣ける演劇を作りたいあなたも、
 俺の作品は分かってくれるやつだけ分かればいいってあなたも、
 うるせーブログで語ってないで作品で語れよってあなたも、
 
 全員、すべからく、演劇だ。
 いいぞいいぞ、もっとやれ。
 
 皆さん、演劇好きですか。
 私は好きです。


 
 そして、観客の皆様、
 色んな芝居を飛び込みで見るあなた
 自分の好きな劇団に熱心に通っているあなた
 毎日のお給料のほとんどがチケット代に消えてしまうあなた
 年に一回の観劇を楽しみにしているあなた
 演劇を盛り上げたいあなた
 私も演劇始めてみようかなというあなた
 生涯イチ観客でありたいと決めているあなた
 当分演劇はいいわと思っているあなた
 昨日はじめて演劇をみたあなた
 
「演劇」にようこそおいでくださいました。
 あなたたちがいなければ、演劇はどこにもありません。


 
 今回のテーマを85分で作り切るために、繊細な部分やもっと丁寧にたっぷりと書けたであろう部分を、作劇は大幅に省略いたしました。正直、文字情報で言えば足りていない部分が多くある作品だったのです。

 それでもこの作品に少しでもリアリティや奥行きがあったとするならば、それは観客席の皆様の、演劇に対する大きな思い入れによる支えなのだと思います。
 
 まさに観客の演劇に対する思いなしでは成立しない作品であり、演劇が俳優と観客同士の対話によって表現されるフォーマットなのだと改めて実感いたしました。
 ご来場いただいたことやご声援いただいたことに加えて、心より御礼申し上げます。


 
 公演に関するご感想、ご意見もまだまだお待ちしております。
 SNSで「#獣の仕業」を付けていただけますと気付きやすいです。メールでのご感想もお待ちしております
 swz@live.jp
 
 また、公演の写真もたくさんありますので、
 登場人物の振り返りなどを引き続きしていこうと思っております。


 
 これを糧に獣の仕業はまた次のステージを目指していきたいと思っております。至らぬ点、力及ばぬ点も多くあったかと思います。今度とも精進してまいりますので、何卒よろしくお願いいたします。
 
 改めまして、獣の仕業 [THE BEAST]
 これにておさらばです。

 現在あるいはかつて演劇に身を捧げたすべての演劇人の皆様、そして演劇を愛するすべての観客の皆様、誠にありがとうございました。

「じゃあ、また、やりますか。」
 
 2018年12月 獣の仕業 代表 立夏


[THE BEAST] 会場物販情報


 獣の仕業[THE BEAST]がいよいよ今週上演となりました。
 今回のエントリーでは、会場にて終演後に販売するグッズのラインナップをご紹介いたします。
 前々回公演「炎天」[The Over]も手売りスタート。また、過去の公演二作品が脚本販売開始し、前回「象」に引き続き十周年記念Tシャツ。そして今回公演の[THE BEAST]も脚本販売します。
 記事をご覧になっていただいてもしもご興味お持ちいただけましたら、ぜひ会場でもお手に取ってご覧ください!

過去上演DVD:各2,000円

 本番映像をDVDで販売しております。お値段はなんとチケット代と同じ2,000円。何度も繰り返し見ていただければとの思いから、ウルトラお値打ち価格でのご提供です。ぶっちゃけほぼ原価です!



「象」からの新作として前回公演「炎天」[The Over]が追加されます。
 新宿で殺されたひとりの女を巡る獣の仕業の華麗なる「超過剰」演劇。劇場でご覧になった方もそうでない方もぜひご覧ください。カメラは二台撮影による本格的な映像がウリです。客席では見れないようなアップの角度もご覧いただけますよ!
 DVDのもうひとつウリとして、出演者の全編副音声コメンタリーが特典として収録されております。
「炎天」のコメンタリー出演者は、立夏、小林そして「知花」役で出演いただいたsalty rockの伊織夏生さんです。

DVD全ラインナップ

・第十二回公演「炎天」[The Over]new!!
・第十一回公演「盗聴」[The Play]
・第十回公演「瓦礫のソフィー」
・第九回公演「ヴェニスの商人」在庫僅少!!
・第八回公演「空騒ぎ」

上演台本:各500円

 過去の上演台本を販売しております。販売にあたりト書きなどを大幅に書き加えた「読みものとして面白い脚本」を目指しています。表紙にクリアカバーが付いていて、背表紙ノリ止めの、ちょっぴり豪華な仕上がりです。
 映像化されていない過去の獣作品を知ることができる唯一の媒体でもあります。昔の獣ってどんなかんじ? を知りたい方にもおすすめです。
 今回公演の[THE BEAST]以外にも過去公演から第六回「オセロ」第三回「雷魚、青街灯、暗闇坂、あるいはうしなわれたものたち」が追加されます。「過去脚本は全部持っている」というツワモノのかたもお見逃しなく!
 

上演台本全ラインナップ

・第十三回公演[THE BEAST] new!!
・第十二回公演「炎天」[The Over]
・第十一回公演「盗聴」[The Play]
・第十回公演「瓦礫のソフィー」
・第九回公演「ヴェニスの商人」
・第八回公演「空騒ぎ」
・第七回公演「群衆と怪獣と選ばれなかった人生の為の歌」(再演)
・第六回公演「オセロ」 new!!
・第五回公演「せかいでいちばんきれいなものに」
・第三回公演「雷魚、青街灯、暗闇坂、あるいはうしなわれたものたち」 new!!

10thAnniversary Tシャツ:2,000円

 全国のTシャツスキーの皆さま大変お待たせいたしました!
 獣の仕業から満を持してのTシャツがIn The HOUSE!
「Tシャツつくりたいねー」と言い交わしながら早十年のときが経ってしまいました。やっとできたと喜びもひとしおです。

 イラストレーターのスドウ創太さんにイラスト製作をしていただきました。獣のメンバーがゆるく躍動する可愛いデザインです。
 
 色は黒のみ。サイズはMサイズとLサイズの2サイズ展開です。
 
 男性女性ともに標準はMサイズですが、身体の大きい方やゆったり着たい方はLをどうぞ!
 ちなみに代表立夏の個人的なイチオシは「女性があえてのLサイズ」です。


 
 

缶バッチ:小/100円、中/300円

 観劇のお土産に!
 ※ 小サイズ缶バッチについて、現在劇団公式マスコットの「獣ちゃん」バージョンが売り切れにつき欠品中です。現在は非公式マスコットの「こばぬん」のみの販売になっております。大変申し訳ございません。
 なお、中サイズ缶バッチにつきましては、獣ちゃんこばぬん両方プリントされたデザインのものがございます。
 
 公演の体験を、ご自宅でも……
 そんな思いからはじまった会場物販ですが、ずいぶんラインナップも充実してまいりました。
 皆さまのお手元に、心を込めてお届けいたします。
 なにとぞご検討、お願いいたします!
 



 公演は来週12/22(土)~12/24(月祝)です。
 以下のカルテットオンラインからご予約をお待ちしております。
[THE BEAST]チケット予約フォーム
 


 

獣の仕業第十三回公演[THE BEAST]

作・演出:立夏
出演:小林龍二 手塚優希 松本真菜実(salty rock)松村瀬里香 きえる 雑賀玲衣
スタッフ:照明 寺田香織 音響 新直人(salty rock/零's Records)フライヤー撮影 かとうはるひ 宣伝美術 塩澤亜美子

かつて地球に多く生息していた"エンゲキジン"という動物が滅びようとしていた。
あるものは子供ができたため、あるものは演劇で食っていけず、あるものは……
そして千年後。とうとう地球上のエンゲキジンはある男ひとりになってしまった。
男はかつて十年続いたある劇団のメンバーだったが、
昔の仲間との思い出を忘れることができずに、滅んだ仲間を泥で作り稽古を繰り返していた。

そんな彼の元にひとりの女がやってくる。女は言う。
「私の名はシュジンコウ。月からやってきた"カンキャク"最後の生き残りです」
千年の時を超え、エンゲキジンとカンキャクが出会う。そして再び演劇が始まる──

現在あるいはかつて演劇に身を捧げたすべての演劇人へ、
そして演劇を愛するすべての観客へ贈る獣の仕業流、全身全霊"演劇讃歌"

 

○日時:

2018年12月22日(土)~12月24日(月祝)
12/22(土) 15:00/19:00
12/23(日) 14:00/19:00
12/24(月祝)14:00/18:00

○料金:

2,000円(前売・当日ともに)
リピーター割引:1,000円(半券持参・要予約)

・上演時間:80~85分
・受付開始・開場は開演30分前
・小学生未満のお子様のご入場はご遠慮ください
・開演10分前を過ぎますとキャンセル待ちのお客様を優先してご案内致しますので、お席の確保ができない場合がございます。お時間には余裕を持ってお越しください
・リピーター割引は本公演の半券のみご利用いただけます

○チケットご予約:ご予約はWebフォームからのご予約が便利です。
メール・電話でも受けつけております。いずれのご予約方法の場合にも当日会場受付でのお支払です。

Webフォームから予約する(カルテットオンライン)

[THE BEAST]チケット予約フォーム
必要事項を入力の上「登録」をしてください。

電話またはメールから予約する

・09027509136
・swz★live.jp(★を@に変えてください)
お名前(フリガナ)、ご連絡先、ご予約日時、枚数をご連絡下さい。

○会場:

吉祥寺櫂スタジオ
(東京都武蔵野市吉祥寺南町4-6-1)
・JR中央線・京王井の頭線「吉祥寺」駅より徒歩12分
※ 会場には駐車場・駐輪場はございません。公共交通機関をご利用いただくか近隣の有料駐車場・駐輪場をご利用ください

演出ノートなど詳細はこちら
http://kemono.xxxxxxxx.jp/13th/13th.html


製作者一同、皆様のご来場を心よりお待ちしております。


[THE BEAST] 出演者紹介6 松本真菜実



 立夏です。本番近くなりかなり気が引き締まってまいりました。
 さて、獣の仕業 第十三回公演[THE BEAST]の上演がいよいよ今週となりました。
 出演する俳優たちをひとりずつ紹介しております。
 
 今回はあいうえお順に紹介しております。
 きえる、小林龍二、雑賀玲衣、手塚優希、松村瀬里香までは紹介終わりました。最終回は「松本真菜実」です。
 
 松本さんはsalty rockの俳優さん。salty rockは第十二回公演「炎天」に出演された伊織さんが主宰の団体です。今回音響の新さんもsalty rockの所属のスタッフさんでして、獣はsalty rockさんに足を向けて眠れない団体です。


 
 前回紹介した松村さんと、松本さんはいずれも獣初出演の俳優さん。しかし、以前から縁はあったものの、一緒に芝居を製作するのははじめてのことでした。

 それまでは「サバサバしたお姉さん」という印象だったのですが、この松本さんというお方、なかなかどうして、エンターテイナーです。というより、芸人さんです。[THE BEAST]の芸人枠です。

 芸人さんといっても、一発ギャグをしたりとかペラペラ喋るとかそういうことではなく、普段のおしゃべりを「人を楽しませる手段」として活用される方、という意味です。彼女と喋っていると自分がおしゃべりうまくなったような感覚になり、なんだか気が大きくなってしまいます。そんなようなことです。
 私は今回演出なので彼女と直接演技をし合う関係ではないので想像ですが、きっと共演する人もそうなんだろうと思います。
 松本さんは、共演者の芝居を一段も二段も輝かせることができる俳優さん。思いやりのある、思慮深い方なんだろうと思います。こんな風に人とおしゃべりできる人になりたいなあ。

 それと、これはもうド直球でホメますが、会話劇のテンポ感がグンバツです。台詞の改変をすることなく、自分の言葉にしちゃう。すばらしい。


 
 そんな彼女には今回、ちょっと瑞々しい役をお渡ししました。
 演劇が大好きなのに、演劇をやることが苦しくなっている女性。個人的には「なんか自分ってこういうときあったなあ~っていうか多分今もこの感覚あるな~めっちゃ分かるなあ~」って感じの人物です。そのため結構書いててしんどいセリフが多く、特殊な思い入れがあります。そして、なんか、真菜実さんには、分かってもらえると思っておるわけです。
 
 さあさあぜひ、普段の思慮を一旦置いていただいて、あなたの怒りのパワー、ぶちまけてみませんか。
 
 あっ、お顔がリスにそっくりです。リスかわいい、そーゆーこと。




 公演は今週、12/22(土)~12/24(月祝)です。
 以下のカルテットオンラインからご予約をお待ちしております。
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獣の仕業第十三回公演[THE BEAST]



作・演出:立夏
出演:小林龍二 手塚優希 松本真菜実(salty rock)松村瀬里香 きえる 雑賀玲衣
スタッフ:照明 寺田香織 音響 新直人(salty rock/零's Records)フライヤー撮影 かとうはるひ 宣伝美術 塩澤亜美子

かつて地球に多く生息していた"エンゲキジン"という動物が滅びようとしていた。
あるものは子供ができたため、あるものは演劇で食っていけず、あるものは……
そして千年後。とうとう地球上のエンゲキジンはある男ひとりになってしまった。
男はかつて十年続いたある劇団のメンバーだったが、
昔の仲間との思い出を忘れることができずに、滅んだ仲間を泥で作り稽古を繰り返していた。

そんな彼の元にひとりの女がやってくる。女は言う。
「私の名はシュジンコウ。月からやってきた"カンキャク"最後の生き残りです」
千年の時を超え、エンゲキジンとカンキャクが出会う。そして再び演劇が始まる──

現在あるいはかつて演劇に身を捧げたすべての演劇人へ、
そして演劇を愛するすべての観客へ贈る獣の仕業流、全身全霊"演劇讃歌"

 

○日時:


2018年12月22日(土)~12月24日(月祝)
12/22(土) 15:00/19:00
12/23(日) 14:00/19:00
12/24(月祝)14:00/18:00

○料金:


2,000円(前売・当日ともに)
リピーター割引:1,000円(半券持参・要予約)

・上演時間:80~85分
・受付開始・開場は開演30分前
・小学生未満のお子様のご入場はご遠慮ください
・開演10分前を過ぎますとキャンセル待ちのお客様を優先してご案内致しますので、お席の確保ができない場合がございます。お時間には余裕を持ってお越しください
・リピーター割引は本公演の半券のみご利用いただけます

○チケットご予約:


ご予約はWebフォームからのご予約が便利です。
メール・電話でも受けつけております。いずれのご予約方法の場合にも当日会場受付でのお支払です。

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・09027509136
・swz★live.jp(★を@に変えてください)
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○会場:


吉祥寺櫂スタジオ
(東京都武蔵野市吉祥寺南町4-6-1)
・JR中央線・京王井の頭線「吉祥寺」駅より徒歩12分
※ 会場には駐車場・駐輪場はございません。公共交通機関をご利用いただくか近隣の有料駐車場・駐輪場をご利用ください

演出ノートなど詳細はこちら
http://kemono.xxxxxxxx.jp/13th/13th.html


製作者一同、皆様のご来場を心よりお待ちしております。