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獣の仕業のしわざ

劇団獣の仕業のブログです。 日々の思うこと、 稽古場日誌など。

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脚本完成!

こんにちは。小林です。

脚本をたまわってから、悶々とする日々を過ごしておりましたため、
更新が遅れてしまいました。今後も、更新が遅れていくことと思います。
どうか、ご了承たまわれば幸いです。

さてさて、夏は一向に止まず、ただ夜は涼しくなり窓を全開にすれば落ち着いて寝入ることができるようになりました。
ただし、それはアイツがいないときに限ります。アイツとは、あの「プゥン」という羽音を耳元で奏でる血吸いの音楽家【蚊】です。アイツが部屋にたら、安眠などできようはずがありません。

私は、ちゃんとしたところを刺す蚊には、怒りも痒みも覚えないたちなのです。
「ちゃんとしたところ」と言うと、皮下に肉や脂肪がちゃんとある部分のことです。
しかしあいつらの中には、どうしてだか分かりませんが、私の、例えば指の第一関節や土踏まずなど、卑怯千万な箇所を攻めてくる輩がおります。おそらく蚊の世界においては、そのような部位はトロやエンガワ、サガリのように希少部位に位置付けられているのではないかと思います。そう、グルメな奴らがいるのです。
そんな希少部位を吸ったやつらは、きっとこういう会話をするのでしょう。


蚊夫「おい、蚊子、昨日、メガネが腹を出して寝ていたんだぜ」

蚊子「バカなやつね、寝ている最中にメガネを掛けていたこと含めて。で、へその横を吸ってやった?」

蚊夫「そんなとこを吸うなんてトーシロのやることだぜ」

蚊子「え?蚊夫くんは違うの?」

蚊夫「俺は土踏まずのあの薄いところを吸ってやった」

蚊子「やだ、かっこいい!」

蚊夫「だろぅ?あの辺りは脂肪とかが少ないから純粋な血が味わえるんだぜ」

蚊子「知らなかった、蚊夫くん、グルメなのね!」

蚊夫「どうだ、蚊子、俺と一緒に血小板の果てを見ないか?一緒に」

蚊子「もうどうにでもして!」

蚊夫「行こう、未来へ!」

蚊子「いやんいやん!蚊夫のえっち、のび太さんのえっち!」

小学校のプールへ飛んでいくインセクツ。。。


かのように、私はただただ彼らの餌食になっていることでしょう。
しかし私は蚊に対して甘んじているわけではありません。徹底的にやります。必ず、やっつけるんです。

もともと我が家には犬がいました。犬は蚊に刺されるとフィラリアという寄生虫に感染して死ぬ場合があります。
そのため私は、フィラリアに感染させないためにも部屋に誘い込み、ここを戦地とし、我が身を差し出してこれを殲滅せしめるのです。かっこいい俺。そして私はタオルケットを被り、特定の箇所以外を刺されないように防御し、汗を流し目標を誘います。「プゥン」という音が聞こえるまで耐え、聞こえた瞬間にバサッと起き上がり、近くの白い壁を探します。

「ほほー。立体的な線があるぞよ、なんというアイロニー!」

「でやあ!」

バシンバシン!

「ひゃっほー!」

なんなんでしょう、あの特殊な達成感は。安眠できる喜びを得て、意気揚々と夢への凱旋門をくぐります。

最近では、蚊取り線香が好きになり、部屋をもくもくさせております。ただ、風通しのよい場所に置くとむせます。けほけほ!耐えがたきを忍びます。私の夏は、完全に夏らしい、のですね。



さてさて、表題、脚本がすべて出来上がりました。

ある映画監督は「最高傑作はどの作品か?」という問いに「次回作だ」と答えたようです。そんな逸話があります。
獣の仕業もそうありたい、そのようにできるように当然、真摯に誠実に取り組んでいきたいです。

過去のすべての作品・物語を糧にするのではなく、踏み越えるわけでもなく、

この、心と身体に内包させ新しく、また彼らと作り上げていきたいと思います。


・・・与太話のあとに真面目になる。獣の稽古場は、今日もみんな元気です。ハロー。頑張ろうCQ。

ありがとうございました。


小林龍二
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