第六回公演「オセロ - Othello the Shakespeare - 」初日終了しました。 次回公演 2012年09月30日 0 立夏です。 第六回公演「オセロ Othello the Shakespeare」無事に初日の幕を上げ、終了しました。 明日はもう千秋楽です。うちは土日のみの公演なので、初日の翌日は即千秋楽ですね・・・。 いろんな方に「もっとロングランをやればいいのに・・・」と勿体なさそうに言っていただけています。 言っていただけることがそれ自体、幸いなことと思っておりますが、 確かにあれだけ稽古に稽古を重ねて、上演が二日間だけと言うのは、本人たちとしても何より、…もっとたくさんのお客様にこれを、届けたいと思っておりますから・・・ 前置きが長くなりましたが、初日全3ステージ、ご来場いただきましてまことにありがとうございます。 各回、役者、スタッフ一同、精一杯お届けいたしましたが、いかがだったでしょうか。 メールでもご感想をお待ちしております。 一言でも、叱咤激励でも、すべて私たちの糧になりますので、 もしお時間がありましたら、お言葉いただければとてもうれしいです。 今回千秋楽前に筆をとったのは、 今回特に、お客様に支えていただいて上演ができている、ということを強く感じたからであります。 オセロを経て、今までの公演も当然そうだったのだと、かつての公演のことを思い返しています。 来てくださった方はもちろん、今回はお運びいただけなかった皆様からのたくさんのお言葉を頂戴しております。 本当に、愛していただいていると思います。 それに、どうやって、どこまで、まっすぐにお答えできるか・・・ 今回APOCシアターは非常に残響の強い劇場です。 声は大変よく響かせていただいているのですがその分音が奔流し、劇場に入ってから随分手を入れています。 そしてその環境の中で、お客様が実際にはいられると、響きが随分変わります。 人間の体や衣服は少なからず音を吸収します。 つまり私たちの台詞の奔流を、お客様ひとりひとりが引き取ってくださっている・・・ 私はよく、事あるごとに演者たちに申し上げておりますのが、 「あなたたちだけがお客様に届けるのではない、 あなたたちが何か・どんな些細なことでも伝えようとするたびに、お客様もじっと、それでも大きなものを、 客席から【表現し続けてくれている】のだということを忘れないでください」と 演者が一方的に伝え続け、お客様から何も受け取らない、お客様の呼吸に耳を傾けないこと目を配らないこと・・・ 個人的な思いでありますが、私にとってそれは演劇(または舞台表現)ではありません。 きてくださるお客様も、私たちと同じかまたはそれ以上に表現者なのです。 舞台上には照明が強く照っています。 対して客席は暗くなっており、お客様の姿は暗闇の中に隠れています。 ですが、舞台上にいる演者もとよりスタッフは、その暗闇の中からお客様を見つけるべきなのです。 ほかの団体様がたがすべてそのようにしているかといえば、おそらくそうではありませんが 少なくとも獣の仕業の製作者たちは、暗闇の中の皆様の姿をいつも見つめ、その音を聞いています。 隣にいる自分の共演者たちに送る視線と同じように全神経を集中してあなたたちの表現を感じようとしています。 私(わたしたち)にとっては、それが舞台表現です。 どんなに常識を超えても、どんなに激しい動きであろうと、私たちはあなたがたひとりひとりのことを知っています。 ですから、私たちを見に来てください・だけではお願いは足りず、 どうか私たちに、あなたの・あなた自身の表現を、教えていただけないでしょうか。 皆様と、あなたと、出会えることを心よりお待ちしております。 立夏 拝 PR